レシアの冒険日誌

「はあい、どもー

    青板  英（えい）でーす」



「ガル・ビー言いますー」

「「二人そろってガトリングガンガンでーす」」













青「はい、ということでね
        僕らの初漫才ですよ」

ガ「せやねー。ところで、青さんちょっと聞いてくれる？」

青「どしたねん」

ガ「ぼく実は名前にちょっとコンプレックスもっててん」

青「あー、ちょっと特殊なネーミングやもんねぇ
       （ポテチやらのメーカーみたいな名前やしな）」

ガ「僕な……ガル・ビーなんて名前しとるけど…」
















ガ「ブルーイーターやねん」

青「…………はい？」

ガ「こんなあからさまにガルバっぽい名前やのに
        ブルーイーターやねん」

青「え、いや、そっち？カルビーに名前にてるとか
        そんなんやなくて？」

ガ「そんなんちゃうわぁ。もっと深刻やねんて」




ガ「そもそもな？醜いアヒルの子て知っとる？」

青「あー、うろ覚えやけど
        醜いアヒルの子がおって、それ実は白鳥でしたー
        みたいなんやっけ」

ガ「僕もうろ覚えやけどそんなんな気がする」

青「うろ覚えで例に出すなや！
        そんで？なんなんや」

ガ「僕も似たようなんでなぁ
        親がガルバやと思って名付けて
        育ててみたらブルーイーターやったねん」

青「なにその勘違い！色ごっつ違うやんけ！」

ガ「てか、そもそも両親がな？」














ガ「イエロバングルとグリンバングルやねん」

青「ガルゴルちゃうんかいっ！！」

ガ「ほんでなぁ、この名前で恐ろしく困ったこと
        いっぱいあるねん」

青「例えばー？」

ガ「冒険者にガルバと思われて襲われて」

青「そりゃ危ないわ！！よー無事やったな！」

ガ「返り討ちにしたりとかな」

青「倒しとんかい！！」

ガ「友達おおいねん、僕」

青「知らんがな！それ困ってないんちゃう？」

ガ「いや、それでな？
        あんまりたくさん冒険者やられて
        運営が動き出すねん
        次したら修正するとかGMが言うてくるねん」

青「まてまてまて、運営とか言っちゃあかんて」

ガ「そいでな？仕方ないからおとなしくガルバのふりしてたら
        レンジャーの奴がてなづけようとしてくるねん
        ガルゴルでレベル上げしようとするような奴がやで？
        ブルーイーター的には百年はやいわ！って感じやねん」

青「まー、それは分かるわ」

ガ「そんでてなづけようと躍起になるレンジャー
        ほっぽいてたらな？
        また運営きてちゃんと魅了されろ言うねん
        あの赤鎧マジこわいねん」

青「そりゃ…気の毒になー」

ガ「ほんでな？なんかだんだん腹立ってきたわ
        もうこんなエセ関西弁とか
        しゃべってたまるか、こっからは
        標準語でいくばい！」

青「エセとか言うな、エセとか
        てか早速、九州あたりの奴がまじっとるがな」

ガ「そんなの知らないでごわどんす」

青「何語！？その語尾何語！？」

ガ「もー知らんわー！なんでイーター狩りとか
        世の中にあるんやー！
        なんでワイはガルバのふりせんとあかんのやー！」

青「落ち着け！酔っとんのか！」

ガ「酔っとらんわー！！パニパニハニーくらっただけや！」

青「思い切り混乱しとる！！」

ガ「お前ツッコミのくせにツッコミ覚えとらんのかい！」

青「ややこしい追求すな！ツッコミ使えるレッドイーター
        とかおらんわ！」

ガ「もーええわー！初漫才からグダグダやー！
        マイスウィートホームの浜辺の洞窟にかえるー！！」

青「お前ほんとはガルバ気に入っとるやろ！」