レシアの冒険日誌

ドクターれっしーの診療所


















はじまるよヽ(・∀・)ノ

















「はい、次のかた入って～」








『はい』















『死にたくない！！！！』


「開口一番それでいいのか大魔王！！」


『わしゃ死にたくないんじゃ！！！！』


「なにゆえもがき生きるんですか」


『それわしのセリフじゃん！！』


「滅びこそわが喜びなんでしょうが。見ててやるからさっさと滅べ」


『仮にも医者の言うことがそれか！？』


「貴様を消し、世界の救世主となれば医者などせずとも生きていけるだろう」


『清々しいまでに私欲全開なやつめ！！』



「わたしには見えるのだ…。きさまを滅ぼし、世界からの
尊敬を一身に受け、やがて世界を手に入れるわたしの姿が」


『新たな魔王爆誕！！』


「で、今日はどうしたんですか」


『え、あ、スイッチの切り替えが唐突すぎる！！』


「飽きたので」


『大魔王相手になんじゃその言い種は…
まぁいい。実はな』

















「溜めが長いよ！！」










『腹を壊した』


「大魔王ださっっ！！！」


『やかましい！ださくないわ！！！』


「だからそんに顔青いのか！！！」


『生まれつきじゃいばかたれ！！！』



「ええい拉致があかん！なんでお腹壊したんですか！」



『自分でボケたおしとるくせに…。
わしは氷属性を極めた。』



「唐突な自分語り。友達いない奴によくいますね」



『だまれ。8000人の部下がおるからいいわ』



「作品まちがえてません？？」



『だまれ！いいか、わしは氷属性を極めた。
いまや魔王資格2級認定の必須条件である
凍てつく波動…。あれもわしが編み出した技じゃ』



「だからなんなんですか…」


『わしのチカラは全てを凍てつかせる。
勢い余って腹を冷やした。腹を壊した。』



「大魔王くそだせぇ！！！！！」


『だまれ！！！それもこれも貴様ら冒険者のせいじゃ！！！
わしの衣服を剥ぎ取る貴様ら変態どものせいで
わしはマヒャドを打つたび、吹雪を吐くたび、腹を
グルグル言わす羽目になっとるんじゃ！！！』



「ひかりのたまの意外な効果が明らかに！！！」



『貴様、医者じゃろう！どうにかせい！！』



「腹巻きして寝ろ！」



『冒険者に剥ぎ取られると言うとろうが！！！』



「闇の腹巻きしてんじゃねえよ！！そこらのお店に売ってるやつで
いいでしょうが！！」



『わしほどの大魔王になるとLLサイズでも合わんのじゃ！！』



「く、図体ばかりデカいから…」



『しかも今年は特別暑いから涼もうとばかりに
冒険者どもがわしに挑んできて正直うざい
何回追い剥ぎされたらいいんじゃ』


「新たな夏の定番と化してますやん」



『わしはもう疲れた！！！冒険者に服はがされ、トイレにこもって
過ごす日々はもうウンざりなんじゃ！！！
どうにかしてくれ！！！』



「やっぱ滅ぶしかないんじゃ？？」



『わしには見えるのじゃ！わしが滅びても再び何者かが闇にとらわれる！
この恥辱と腹痛の連鎖はここで絶たねばならぬ！！』



「なに見据えてんだおまえは！！！」