「これはどう見ても爆弾岩…」
「武器だ!」
この光景何処でみた気がする…確か先代の手記だ…。
しかし、相手は謎の少女では無くギンガムマフラーを巻いた工作員だ。
「武器の種類は鈍器の類になるんですかね?」
「爆弾」
その爆弾工作員マージンはキッパリ言った。
「確かに爆弾は武器ですが…」
クマヤンとマージン2人しか居ない酒場。つい先刻
マージンが慌て店に入ると武器を買い取ってほしいと
出してきたのが爆弾岩だった。
「いや、爆弾岩なら魔物使いに転職して手懐ければ
良いので買い取とるメリットが無いんですが…」
「駄目ですか?」
不安気な表情でクマヤンを見る。
「そんな顔されても無理です。だいたい命より大事な
物を売るですか?何かあったんですか?」
その工作員は誰でも分かるぐらいギクッというのを体で
表現した。
「何を仕出かしたかは知りませんが爆弾岩は買取とれ
ません!」
「そんなぁー」
マージンの悲痛な声を無視してクマヤンはカウンターからゴールド袋を出す。
「買い取りは出来ませんが貸す事は出来ますよ」
「えっ?」
「マユミが色々とお世話になったそうですしね。
いくら必要なんですか?」
「あ、ありがとう!」
「あくまでも貸すだけですからね?」
「分かってるって!ありがとう!」
そう言うとゴールド袋をとり軽い足取りで酒場を出て行った。
「これで落ち着ける…」
マユミの事も嘘では無いが本音は酒場に危険物を店に
出す人には早く帰って欲しくお金で解決するならと思い貸したのであった。