少し広めの部屋には金銀財宝や武器や防具等が
部屋全体に散らばっていた。
「ここにならあるよ!わたしの武器!」
部屋中を楽しそうに飛び回り宣言する。
「まあ…そうだな…」
ドラゴンが隠し持ってると書かれていて宝物庫の
事は書かれて無いと思ったが本人が喜んでいる
ので言えずに頷いた。
「ドラゴンが財宝を隠し持つって本当なのね」
「凄い量ね…」
かいりとぱにゃにゃんはそれぞれ感想を言う。
「さて、どんなのが眠ってるかな」
書かれてるのとは違うとは言え武器や防具も沢山
見える武器マニアとしてはあの中に珍しい物が
あるかもと思うとワクワクが止まらない。
「エンジェルウィップも忘れないでね」
2人が目当ての物を探すのに夢中の中かいりと
ぱにゃにゃんは部屋の奥まで進んだ。
「凄い兜だなあれ」
奥には台座に双角を生やした悪魔の頭部を形どった
様な禍々しい兜が飾られていた。
「不気味な兜ね。呪われているんじゃない?」
もう見たく無いと兜に背を向けると兜は目を形どった
と思われる部分から不気味な光が灯りだした。
「ぱにゃ危ない!」
兜は動きだしぱにゃにゃんに襲いかかろうとした
所をかいりは咄嗟に庇った。
「かいり!?」
悲鳴の様に名前を叫ぶ。その声にクマヤンとマユミが
非常事態と気づき2人に駆け寄る。
兜はかいりの頭をまるで食べる様に取り付きかいりは
必死に抵抗していた。
「あの兜はモンスターだ!」
似たようなモンスターを本で見かけたことがあった。
「かいり食べられちゃうの?」
不安気にマユミが言う。
「いや…もっと…」
この展開は何かで見た光景に似ている気がするが
緊迫した状況では思い出せない。
「兎に角、かいりからモンスターを剥がそう」
すでにぱにゃにゃんが兜の角を持ち必死に脱がそうと
している何処にクマヤンとマユミも加わり3人で
脱がしにかかるりかいりも脱ごうと踏ん張る。
「あと少しだ!」
「「うぉりゃ!」」
4人の必死の頑張りで引き剥がせると思った瞬間。
頭上からから1筋の雷が落ちる。
「「キャ!」」
「うわっ!」
デインと思われる魔法の直撃に全員が手を話す。
「どうなったの!?」
妖精達は目もくらみ状況が分からない。
「最悪な状況になった…」
ダンディサングラスを何時も掛けているクマヤンが
状況を伝えた。