「それじゃやるか!」
クマヤンの掛け声にマユミはクマヤンの真上に飛び
目を閉じ魔力を高めるとサークレットの宝石が輝く
同時に斬鉄丸が鞘に納まってても分かるほど輝き
始め鞘に彫られてる龍が輝く。
「後は俺か」
ダンディサングラスからニヒルなグラスに掛け変えた
オトカルトメガネをドレスアップした物だ。
(これで魂が少しでも見れれば…)
ああいうモンスターは邪悪な魂が乗り移ってる
事がある。その魂だけを斬ればかいりを解放
できるはずと考え幽霊系モンスターが見れる
オカルトメガネならとかけた。
(あの淡い靄はが…)
兜の額にあたる所に石がハメられていてその石が
淡い靄に包まれていた。
(あれだけを斬るそれだけに集中するんだ)
「早く目を覚ませ!」
かいりの周りを飛び回りキラージャグリングで
気をそらそうとするがほとんど効いてないのか
構わず歩き続けるかいりに怒ったぱにゃにゃんの
会心エンドオブシーンが決まりかいりがよろける。
(今だ!)
よろけて足が止まった瞬間に刀を抜いたその速さは
誰の目にも捉えられないほどの一瞬だった。
そして、かいりは動きが止まり倒れる。
兜の石に見えてた淡い結果は消えている。
「かいりは大丈夫!」
倒れたかいりをすぐに容体を診たぱにゃにゃんが
伝える。
「成功したな…次元斬…」
技を出した瞬間に気力をかなり消費した。マユミの
別世界に渡れる力を刀に付与させて空間を越えて斬る
技は初代クマヤンが編みだ技で手記のも一度だけ
使った事が書かれてる。斬るだけなら剣を振るだけで
良いがピンポイントに斬るには高い集中力が必要で
マユミが来てから合間を見てはカミハルムイの名門
道場で修練をしていた。
「良かった…。」
「マユミ大丈夫か?」
「ごめん、無理…。」
「無理して飛ばずに俺に乗れ」
「そうする…。」
マユミはフラフラと飛びながらクマヤンの頭に乗った。
次元斬はマユミの力を借りて出来る技だから当然
マユミの負担が1番大きくなる。使いこなせれば最小
の力で技を出せるはず。
「考えてる場合じゃないな」
気力を振り絞ってかいりとぱにゃにゃんの元に歩く
「これ以上は無理だ戻ろう」
おもいでのすずを取り出しゲートを作った。
「あの洞窟はモンスターがつくった洞窟だと思う。」
「ドラゴンの洞窟じゃないの!」
クマヤンの考えにマユミが悲痛な声を挙げる。
洞窟から出て後日あの場所に行ってみたが闇の壁は
無くなり隠し部屋も何処にも無かった。
あのモンスターが自分を装備させる体を捉える
ための闇だったと考えれば倒したから闇が消えたと
考えてる。
「闇が無くなった以上もう行く手立てが無いから
本当のとこは分からないけどな」
「えっーわたし専用の武器は…」
しょんぼりする。
マユミに言えない事が1つある。あのモンスターを
切った一瞬、後ろに見たことのない風景が見えた。
次元斬で後ろの空間も切ってしまい異世界が一瞬だけ
映ったものだと思ってる。
練習も無しに始めて使った技だ。制御しきれずに
おきた偶然なんだろう。
「まあ、これでも食べて機嫌直せよ。」
特製超激辛ペペロンチーノを出した。
クマヤンが唯一自信を持って店で出せるペペロンチーノ
をマユミ特製にした料理だ。
「オオォォォ!」
マユミは甘い物も好きだが辛いものも同じぐらい
好きだった。
今すぐとは行かないがいつかは次元斬を使いこなし
先代との約束を果すよとペペロンチーノを
美味しそうに食べる妖精を見ながら決意した。