「うん、完全に迷った!」
小さな妖精は両腕を腰に当ててきっぱり断言した。
かいりのマネをし続け癖が写っている。
裏口工作の1つとしてマユミとぱにゃにゃんも
小さな体と飛べる事をかわれ城壁のモンスターから
鍵等を奪うクエストを任されオーガーから鍵束を
密かに奪う事に成功したのだが…。
「ここには誰も居ないわね。休みましょう」
ぱにゃにゃんは周りを見渡し死角になるところに
降りた。
「鍵って結構重いんだね」
鍵束を持つながら飛び続けたマユミは息を
ながらぱにゃにゃんの脇に降りる。
「大丈夫?」
「うん…」
「力のある戦士になってくれば良かったわね」
「大丈夫!皆んなのとこまで運べるよ!」
そう意気込み飛んだ瞬間、マユミの体が何かに
引っ張られる様に動きだす。
「あれ?」
「ちょっと!何やってるのよ!?」
ぱにゃにゃんがマユミの異変に気づき驚いている
間にもマユミはどんどん離れていく。
「仕掛けに掛かったみたいー!」
遠くになっていくぱにゃにゃんに聞こえる様に叫んだ。
マユミの下に矢印が描かれてる床がありマユミは
矢印通りに動いていた。
「何で飛んでるのにかかるのよーーーー!」
マユミはその突っ込みが遠ざかりなが聞いた…。
「本当に何でだろ」
思い返し今更返答した。その後、城壁の脇にある
城壁塔に入り最後は落とし穴に落とされ現在に至る。
「とにかく落ちた穴から出てぱにゃと合流しないと」
思い返してそのことを思いついてた。
「ぱにゃ、探してるだろうなー」
そんな事を思いながら天井に着いたが…。
「穴がなーい!」
落とし穴があった辺りを隈無く探したが周りと
変わり無い天井しか無かった。
「えーどうしよう…」
天井を調べてみたが変わったところはなく何か
仕掛けがあると思うがそれらしい物も見かけない。
「こういう時は落ち着かないと…」
クマヤンが言っていた事を言って考えながら下に
降りて行く。しかし、マユミが落ちた部屋に異変が
あった事に気づいたさまようよろいが入って来た
ことに考えに集中して気が付かなかった。
「あっ!おもいでのすずがあった!」
裏口工作を任された時に万が一の時に備えて
マユミにも持てるサイズのおもいでのすずを
用意してくれていたのを思い出した。
「これでぱにゃと今度こそ合流できる!」
早速使おうとしたその時、さまようよろいの
頭部がマユミの目に入った。
「キャー!」
全く気づいて無かったせいで尋常でない驚きで
部屋中を飛び回るほど混乱してそのまま部屋を
出た。
「どうしよう…本当に迷った…」
無我夢中で飛び回り落ちた部屋まで何処分からなく
なったしまった。