ドゴォォォォォォン!!
真夜中に凄まじい轟音と振動が屋敷に響いた。
「な、なんだ!?」
クマヤンがベッドから驚き飛び起きて間も振動は続いていた。
「地震?」
そう思い窓から外を見て声も出せないほど驚いた。
「大変!大変!」
外の異変が分かり屋敷の状況を知るために廊下に出ると。
叫びながらマユミが丁度良く飛んで来た。
「沢山のモンスターが外に!」
あまりの光景にマユミは青ざめたいた。
「ああ…見た…」
窓から見たのは屋敷を取り囲むモンスターの群れだった。
モンスターは屋敷を攻撃していて魔法を使う時の光で様々なモンスターが
居ることが分かった。
「だ、旦那様!」
住み込みで働いている使用人達も状況に怯えクマヤンの元に集まって来た。
「みんな大丈夫か?」
「はい…しかし…」
外の異様な光景に使用人達は怯え震えたり青ざめる者もいた。
「安心してくれ。この屋敷は賊とかからの備えで頑丈に作られている。
この程度じゃ窓も破れないさ」
使用人達を安心させるために説明をしたがモンスターの群れが襲って来るとは
思っても居なかった。
「大丈夫と言っても…こんなに揺れてるし…」
ドゴォォォォォォォォォン!!
マユミの言葉を遮る様にまた轟音が響いた。
「キャー!」
それに驚きマユミの悲鳴があがった。
「何とかしないとな…」
怯えるマユミや使用人達を見て考え始めた。
「……皆!すまないがやって欲しい事があるんだ!」
外では屋敷から少し離れた小高い丘に立ち戦況を見ている3人がいた。
「しかし、頑丈な屋敷だな」
てっきゅうまじんが配下の魔物の攻撃にびくともしない屋敷に困惑していた。
「こういう事態を想定して屋敷を強化していたのか?」
しにがみきぞくも想定外の事に分析しながも困惑していた。
「確かに想定外ですが攻撃を続け揺さぶれば綻びが見えるでしょう」
そう言うと呪文を唱えドルマドンを放ち屋敷に打つかる瞬間。
ドーーーン!
と大きな音共に赤、青、緑の明かりに屋敷の周りと魔物達を照らした。
「な、なんだ!?」
「花火!?」
てっきゅうまじんとしにがみきぞくは突然の花火に驚き戸惑う。
「誰か現れましたよ」
男爵と呼ばれる男は屋敷の屋根の上に花火に照らされた人を指さした。
突然の花火に魔物達の攻撃が止み思惑通りクマヤンはニヤリと笑った。
「よし、始めるか」
スキットルに口つけ一息つき声を上げた。
「今日はもう店を閉めた!また明日来てくれ!」
それは屋敷から離れた丘に居る3人にも届いた。