クマヤンの声が届いた事に驚きながらもてっきゅうまじんは声を張り上げ
応えた。
「オレ達は客じゃねーよ!!そこにある武器全部寄越せ!」
クマヤンが道具を使って周辺に声を届かせとのとは違い
自声で花火の音にも掻き消されずクマヤンこの耳に届いた。
(親玉はあそこの3人か)
打ち上げ続ける花火の明かりに照らされてる3人をみつけた。
「客じゃ無いならとっとと追い払うしかないな!」
そう言うと抜刀の構えをとり。
「エェェイィィィィ!!」
掛け声と同時に目にも留まらぬ早さで刀を抜くと。
「グワッ!」
「ギャ~!」
「ウッ…」
屋敷の正面から攻撃していたソルジャーブル、オーク、サイおとこ等のモンスター達から悲鳴が上がった。
「何が起きた?」
「分からんが攻撃されたみたいだ」
てっきゅうまじんとしにがみきぞくが慌てていると。
「あの男の仕業でしょう…怪しい動きをしてました」
そいうと男爵はクマヤンを睨んだ。
それに気づかないクマヤンは満足した顔で
「倒れたのは少ないが狙いは成功だな」
次元斬を居合斬りの様に、切ると見える範囲でギガスラッシュの様に横一線に切れる事がマユミとの特訓の成果で出来る様になった。ただ、内部に正確に
攻撃出来無いので与えるダメージはまちまちだったが狙いはこの技で倒す事では無かったので満足していた。
「これなら行ける!」
襲ってきたモンスター達は花火と次元斬で屋敷への攻撃が止んだスキを
狙っていた。ミスリル製の刀は次元斬を放っても、まだマユミの力が残ってる
事を示す様に光輝いている斬無刀を両手で握り正面に構えると。
「エイ!」
掛け声と共に天に向かう様に刀を振り下ろすと夜空に裂け目が現れ無数の
何が雨の様に降ってきた。
その裂け目は男爵3人達の所まで達した。
「まだ何かあるのかよ!?」
「これは魔界でも見たことない…」
2人が戸惑っていると。
「何か降ってきますよ!」
男爵の警告にてっきゅうまじんがてっきゅうを振り回し降って来るものを
落としていった。
「これは…武器か?」
しにがみきぞくが落とした物を見ると歪んだ剣や折れた槍等の沢山の
武器だった。
「あいつ武器商人じゃないのか?」
自分の商品を降らせると考えもしない攻撃に唖然とした。
「まだ何かきますよ!」
男爵はドルマを連発して上空に放つと爆発が起きた。
「どうやら爆弾石も降らせたようだな…」
爆発後に細かい石の欠片がパラパラ落ちて来てしにがみきぞくは予想した。
爆弾石は屋敷周辺にも落ちているらしく爆音とモンスター達の悲鳴が所々から
聞こえてくるなか、ズッシーンと大きな響きともに地震の様な揺れが起きた。
「これ以上何があるんだよ!」
てっきゅうまじんの絶叫した。