宙に浮いたぱにゃにゃんは胸の辺りから闇が湧き出しいた。
『ここまで来て消されるものか!』
ぱにゃにゃんとは別の声が洞窟に響いた。
「ぱにゃは渡さない!」
マユミは闇を睨み宣言する。
「その意気込み良いわね!」
かいりがマユミの隣に現れオートクレールを構えた。
「私も力を貸すわ!2人であの子を助けるのよ!」
マユミを見て静かにうなずく。
「そうか!ありがとう!それじゃあ、さっそく体を貸して貰うね」
「えっ?」
かいりがマユミを見たまま頭に?がついた。
「行くよー!」
かいりに向かって体ごと突っ込むマユミは胸のブローチが輝いていた。
「うわっ!」
かいりにマユミがぶつかると眩しく輝いた。
『なんだこれは…』
強い光に溢れ出る闇が薄れぱにゃにゃんを乗っ取ろうする闇がたじろいだ。
そして、光の中心になったかいりには変化起きていた。
「合体してる?」
ベラが眩しい光を手で防ぎながら見ると、かいりの背にマユミの様な羽が
生えて、手首に篭手の上からマユミの腕輪が現れ、足は羽根の飾りが付いた
ブーツに変わり、胸元に花のブローチが現れた。
『やった!大成功!』
かいりの体からマユミの声が聞こえてきた。
「うわっ!体から声が!?」
自分の体から声が出て驚いてると。
『王様から借りた力を使わないと出来ない今回だけの特別だよ!これで
クマヤンじゃなくても次元斬か使えるよ!』
「クマヤン?次元斬?」
体から聞こえるマユミに聞くと。
『今ならぱにゃを助けられるって事!』
マユミの説明にならない説明に。
「それならやって見ようじゃない!どうすればいい?」
かいりは納得した。
『剣で胸を刺して!』
「えっ!?そんな事して大丈夫なの?」
突拍子もないマユミの指示にかいりは驚いた
『大丈夫!胸に張り付いてる闇だけを斬る様に私がするから!』
マユミの自信たっぷりの声にかいりは。
「分かったわ!勇者ならここまで来て失敗は無い!」
そう言うとぱにゃにゃんの小さな胸に目掛けて、オートクレールを突き出すと
同時にオートクレールは光りだした。
『ぐあぁぁぁ…この…体なら…女王の時より…強くな……』
最後まで言い終わる前にぱにゃにゃんの闇が消えた。
「やったの…」
ベラが呆然と見続け全てが終わったと感じていた。
『もう闇は感じ無いよ!やったー!!』
マユミがかいりの体から声を挙げたとたん、一瞬かいりが光りかいりは
元の姿に戻り、マユミはかいりから分離して外に現れた。
「おっと」
外に現れたマユミは、そのまま落ちそうになりかいりは慌てて手で受け止めた。
「王様の力まで使ったから…もう…限界…暫くは…絶対に使わない…」
そう言うとかいりの手の中で眠りだした。