中腹辺りまで到達すると、ほぼ直角な高い岩山が現れた。まずは歩ける周辺で
祠を探すになった。岩山を登るには専用の装備が必要になり日を改める
ことになるからだ。
「その祭器は神を降ろす人に合わせて大きさを変えると初代が本に書き
加えてある」
二手に分かれて探索しているとかいりが武器について聞いてきたので
探索しながら説明をした。
「冒険物語に出てくる勇者の兜みたいね」
「ああ、だから初代もマユミに良いんじゃないかと思ったみたいだ」
会話をしていると。
「祠らしきものあったよ!」
「ぷき!!」
マユミとぷきが声をあげながらやって来た。
岩山を見上げているぱにゃにゃんの耳に騒がしい声が入っくる。
「来たわね」
声のする方を見ると4人の姿が見えた。
「祠みたいな物はどこにあるんだ?」
開口一番、クマヤンはぱにゃにゃんに聞いた。
「あそこよ」
ぱにゃにゃんは岩山の中央辺りを指差した。
「なんだあれは…」
クマヤンが呆然とした。ぱにゃにゃんが指差した所には、断崖絶壁の所に
窪みがあり、そこに投げ入れた様にすっぽりとハマった様に見える建物が
あった。
「凄いわね!」
見上げたかいりは感嘆した。
「あれが祠かな!」
マユミが期待を込めてクマヤンに聞いてくる。
「祠と言うよりエルトナで見かけるお堂のようだな。祭器を祀るのには
相応しいかもな」
祠を観察して答えた。
「じゃあ、あそこに私の武器があるのね!」
「ぷっき!」
マユミが喜ぶとぷきも一緒に喜んだ。
「断言は出来無いが可能性は高いな。ただ、どうやって行けば良いのか…」
一見すると祠に行くための道はなく、険しい崖を伝ってよじ登るしか
無さそうだった。どうしたものかとクマヤンが考えていると。
「私が飛んで行ってみるよ!」
早く確かめたいと思ってかマユミは祠に向かって飛んで行った。
「ぷきー!」
ぷきが驚き。
「ちょっと待ちなさいよ!誰かの影響かしらねあれは…」
ぱにゃにゃんが慌てて後を追う。
「?」
かいりは言っている意味が分からず首をかしげる。
「中に入らず周りを見るように言ってくれ!隠し通路とかがあるかも
知れない!」
クマヤンが叫んで指示をする。
「分かった!」
クマヤンを見ないでぱにゃにゃんは返事して飛んで行った。
「俺たちも近くまで行こう」
マユミを止められないと思って行かせたクマヤンも
万が一のために行けるとこまで向いだした。
祠は岩山の窪み作られているが屋根が付いてい立派な作りになっていた。
中央に両開きの扉があり奥から声が聞こえてくる
『この感じ…体が記憶している…怒りと憎しみ…それ程の者が来るのか…』