爆発の振動と煙はクマヤンとマユミの所まで届いた。
「凄ーい!」
「ここも危ないか…」
避難しながら落ち着くのを見守る。
「マージン大丈夫かな…」
「煙が落ち着かないと分からないな」
マユミが心配していると。
「ハハハハハハハハ!!ゴホゴホゴホッッ…」
煙の中から高笑いが響いた。
「………無事みたいだ」
「そうだね…」
2人はマージンのあまりの頑丈さに呆れた。
煙が収まり2人が近づくと、砕けた氷の山の上にマージンが立っていた。
「見ろ!やはり爆発は最強だ!」
戻って来たクマヤンたちを見て大威張りした。
「凄いね!ほんとに砕けちゃった」
「だろ?」
マージンとマユミが盛り上がっている中、クマヤンは砕けた氷壁をみて
唖然としていた。
「盛り上がって場合じゃないぞ。見てみろ!」
「「?」」
2人が氷壁を見ると、まだ剣の辺りまでは砕けず変わらずに氷漬けされていたが。その後ろに巨大なドラゴンが眠っている姿が見えた。
「何だこれ!?」
その光景にマージンは驚きマユミは声も出なかった。
「氷が分厚くて見えなかったのが、砕けて見える様になったんだろうな」
見える解説するクマヤンだが。
「まさかこんな展開になるとは…」
驚きを隠せなかった。
「生きてるのかな?」
「氷の中にドラゴンが居るって…」
3人があまりにもの光景に騒ぎ立ていると。
『騒がしい……』
氷壁から声が響いた。
「「!?」」
3人がドラゴンを見るとゆっくりとドラゴンが目を開き3人を見た。
『竜族以外の種族…………アストルティアの者が来たのか!』
声が響くとドラゴンは光だした。
「眩しい!」
「なになに?」
「姿が変わる…」
2人が突然の光で目を閉じ、サングラスを掛けていたクマヤンが状況を
解説した。
光が収まると氷壁の前に、人型になっても山の様にと思わせるほどのでかい
竜族の男が立っていた。
「久しぶりの外の空気は上手いでござるな!」
そう言うと握られていた刀身が青い剣をかざして見た。
「剣も良い具合になっているな!これからは氷神剛剣と呼ぶか」
ガッハッハと笑った。竜族の男はボロボロの着流で手には、氷神剛剣と名付けた
先ほどまで氷漬けされていた剣を持ってた。
「しかし、竜族以外の者を始めて見たが驚いたぞ」
と、3人を見てまたガッハッハと笑う。
「驚いたのはこっちよ!」
クマヤンとマージンが竜族の大男に呆然としていたが、マユミは男の前に
飛んで行き文句を言った。
「氷漬けのドラゴンが出てきたと思ったら、大きなおじさんになって
びっくりしたよ!」
「そうか!それはすまなかった!」
豪快なり笑いながら謝る。
「氷漬けになっているから死んでいるのかなと思ったら…」
その態度にマユミも呆れトーンが下った。
「拙者が!?」
竜族の大男は目を丸くした。