「よし、確実に仕留めたい…。あれの足止めを頼む」
レオナルドの弓の腕なら出来ると確信して頼んだ。
「僕も魔法で掩護する」
師匠のきつい修行で、魔法もかなり使いこなせる様になり進言した。
「うん、一緒に足止めしよう」
2人は巨大モンスターが向かって来る方に並ぶと。
「どうやって止めるんだ?」
レオナルドはさみだれうちを放ちながら。
「まずは引きつけたいから、牽制する」
「分かった、とにかく撃てば良いんだな」
メラミをレオナルドに続いて放った。
モンスターは飛び上がり避ける。
「着地したところを狙うよ」
「タイミングが難しいな…」
「僕が合図する。撃ったとこに魔法を撃って」
「分かった」
2人の動きを見て、クマヤンは居合の構えをとったまま。
「やってくれ!」
マユミに合図した。
「分かった!」
マユミが目を閉じると、額のサークレットの宝石が光だし同時にクマヤンの
斬無刀も光だした。
「凄い光っ…」
後ろからでも分かる、強い光にエルジュは思わず反応すると。
「次のジャンプで行くよ!」
「あっ、ああ、分かった」
レオナルドに言われ、気お取り直して魔法を放つ構えをした。2人の会話が
終るタイミングで、おおくちばしを巨大化したモンスターが、屋敷に向かって
大きく飛び上がった。
「………撃って!」
レオナルドは、モンスターが落ちてくるタイミングを計ってバートシュートを
撃った。
「そこだな!」
バートシュートと同じ軌道に、エルジュはメラゾーマを放つと、モンスターが
着地する瞬間に、レオナルドの矢と灼熱の炎の塊が無防備な所に直撃した。
「グッワワワ!!」
たまらず巨大モンスターは悲鳴をあげた。
「「やった!」」
2人が同時に歓声をあげた。
「今だ!」
クマヤンはすかさず、居合と共に光り輝く斬無刀を抜いた。
「グッッッッワワワワワワワッッ!!!!!」
すると巨大モンスターは、断末魔の叫びをしたかと思うと。突然、
爆発が起こり爆煙の中で消滅した。
「倒したのか?」
「そうみたい…」
見た事の無い消え方をした、モンスターに2人は半信半疑になった。
「居ないんだから倒したんだろ」
クマヤンはそう2人に言うと。
「さっきの続きだが、うちにその剣に関する本がないなら。他で見つけるのは
困難だろう」
「なら、どうしたら良い…」
エルジュがクマヤンを見た。
「本に情報がないなら人に聞けば良い。木に詳しい人にな」
そう言うとニヤリとクマヤンは笑った。
おおくちばしを巨大化した様なモンスターが倒された。
光景を遠くの崖から見る2つの影があった。
「貴方が言っていたクマヤンと言う男もですが。弓使いの子供も厄介ですね…」
影の一つであるプリーストナイトが呟く。
「お前は…本当にプリーストナイトなのか?」
もう一つの影は言われなければ分からないほどやつれた
てっきゅうまじんだった。
「何を言ってるんですか?あれは探しあてたモンスターですよ」
てっきゅうまじんの疑問にさらりと答えた。
「………………」
「次の手を考えないと行けませんね…。どうしたものやら」
無言になったてっきゅうまじんを、気に解せず考え始めた。