「レーザー!」
リンドウがすかさず、雷帝にレーザーを放った。クマヤンを倒したあれが、
ドラゴンブリンクと同等なら速さを重視した、レーザーで攻撃するべきと
咄嗟に判断した。
「「「「きゃあ!」」」」
リンドウ以外の4人が悲鳴をあげた。
「咄嗟だったとは言え、かなりの魔力を込めたんだけどね…」
雷帝の攻撃に抑える事が、できずにダメージを受けた事にリンドウは悔んだが。
「みんな大丈夫かい?」
「う、うん」
「なんとか…」
弟子のウサみんとねるが応え。
「少し痺れるけど大丈夫よ」
「痛ーい」
「あの攻撃嫌!」
かいりが返事し、マユミとぱにゃにゃんはかいりの周りで勝手に喋っていた。「この程度で済んだか…」
リンドウの問いかけに全員が応え、胸を撫で下ろした。
レーザーが当たり威力が落ちたのか、クマヤンの様に全員倒れずにすんだ
ようだ。
「みんな!悪いけど、もうちょっと頑張ってもらうよ」
雷帝に底しれない力を感じた、リンドウはかいりや弟子たちを頼り、
声を掛けると全員が戦闘態勢になった。
遠くから激しい音が、聞こえてきてクマヤンは目を覚ました。
「どう……なっ…う…ご………ない…」
目は覚めたが雷帝の攻撃で、感電し痺れ体がまだ動けず口も上手く動かせ
なかった。
(あれを食らったのか…雷衝撃)
雷帝の必殺と言える、雷衝撃は無いと思い込んだ油断が招いた現状を悔んだ。
(万が一の為に、風雷のいんろうは付けてたのにな…)
お陰で即死は免れたと、考え落ち着くと激しい戦の音が
聞こえる様になった。
(みんな戦っているのか…まだ動けなのか…)
動かそうと試みているが、少しは動き始めたが治るには
掛かりそうだった。
(雷帝ではなく、地獄の帝王を意識過ぎたな…)
動かすのを諦め回復するのを待つことにしたが、何も出来ない状態で、
つい先程の事をつい反省してしまった。
(しかし、なぜあの姿になってるんだ………………進化?)
魔界で調べた、雷帝の姿は他の高位の魔族と変わらない、姿と書かれてこと違う地獄の帝王をなってた、理由を考え進化と言う言葉が浮かんだ。
(濃度の魔瘴を取り込み、姿を変えた話を聞いた事あるがもしかしたら)
高位の魔族でさえ、濃度の魔瘴を取り込むと死んでしまうが、それに耐えられる力を持ってるなら、昔に読んだ進化の秘宝で姿を変えた魔族の王の様になれるのかもと考えた。
(地獄の帝王と雷帝の能力を、両方持っているというのか?)
そう考えた瞬間、1つの事を思い出した。
(地獄の帝王の能力を持つなら、弱点も同じということもあるのか?)
屋敷の書庫で読んだ、かなり古い話にだけ書いてあった地獄の帝王の弱点を
思い出した。
「自分が武器マニアで本当に良かった」
そう言って、右手をサングラスに当てた行動で痺れが収まってると気付いた。
「動けるなら、やるだけだ!」
クマヤンは立ち上がり、武器袋に手を入れながら皆の所へ走った。