「ふぅ…」
今日は柚子がライブの日。気が病んでいるのはなぜだろうか・・・。
「はぁ…」
柚子はため息ばかりつく。
そしてそのままじっとしながらため息を何回も続けた。
時間も経ちとうとう、時間になってしまった。
ーーーーー
柚子はいつものように踊った… はずだった。
でも笑顔が中々作れない。いつものようにはいかない。
(はぁ…なによ…なんで調子がでないのよ。)
と思ったが、まだ諦めない。でもやはりいつものような笑顔がつくれない。
そのままライブは終わり、観客が全員帰ったあと柚子は必死に考えた。
柚子は実は魔法使いで魔物を退治しているので、
その服に着替えた。
「あたしの何が…いけないの。なぜ笑顔ができないの」
随分と時間が経ちある記憶の欠片を拾った。
「……、本当なのかしら?あたしの気が止んでるのもそのせい?
でもそれが真実とは限らないし… 」
でも柚子にはそれしか考えられなかった。
そう、柚子にはいつの間にか感情がなくなっていった。
自分への感情ではない。相手への感情だ。
柚子は「殺す」という意味もいつしかわからなくなったのだ。
だから、笑顔ができない。つまり感情がない。
柚子は、笑顔をとり戻すために何が必要か考え続けた…。
つづく