スペクトルラム・ステーションは成層圏の中間に位置するセントバーナード世界警備保障社の本社施設である。
成層圏にある『静止衛星』でアレクサンドロス社の誇る科学技術の賜物で
連絡飛行船が1時間おきにあることから世界的な観光名所にもなってしまった。
同時に小さな空中都市でもある。サッカースタジアムがあり遊興街もある。ホテルも充実している。
エレオノーラの技術が作り出した空中都市である。
丁度、形状はメリ合州国の空母のような形状をしていて、事実上の空中要塞であるが、そんなこと、エレオノーラは公表していない。
リケトニア空港には、月へいく月観光用シャトルが就航している。
スペクトラム・ステーションはその真上にあり月基地への中継ステーションとしても名高い。、
本来用事のない一般の観光客も多いのだ。
社長は社主のエレオノーラが兼ねているが、常駐しているのは弟のリュシス・アレクサンドロス副社長。
本来、管理職に不慣れなリュシスの過重負担にならないように、彼のそばに副長としてエレオノーラNPCのヒューマノイドが1体つねに待機し、セントバーナード社の実務を取り仕切っている。
このエレオノーラNPCはファルナ副長という名前を持ち、容姿はエレオノーラとよく似ているが赤毛で一つの三つ編みにした髪を後ろでまとめ、黒ぶちの眼鏡をかけ、黒のタイトスカートワンピースと黒ハイヒールにベージュのスパッツとインナーを着て、オレンジ色の口紅をつけている。
183センチ金髪で碧眼の貴族的な面立ちに、ベージュのスーツにシルクのワイシャツに、サファイアのネクタイピンをつけた細マッチョの美形のリュシス(22歳)の横に控えている。(リュシスくんは見かけは美形なのだが、かなりな助平である)
美少女戦隊の活動は、セントバーナード社の傭兵部隊が、各国の警察や、ときには各国の国軍の要請を受けて出動するが、依頼の仕事をして、撤退の直前に、その美少女戦隊がチームを組んで空中に(ときには仮設舞台に)あらわれて、歌って踊って、パワードスーツに変身して、チームのパフォーマンス戦闘陣形をとり、フィニッシュを決めて去っていくというパターンである。
その最初から最後までの活動の様子をだれかが撮影し、ネット上の動画サイトに投稿したことから知られるようになり人気に火が付いた。
熱狂的な追っかけが現れて、美少女戦隊が活動している場所が危険な場所でも、危険をかえりみることなく追っかけてくる。困ったもんだ。
近年は大勢のファンの要望でスペクトラム・ステーションでも、定時の仮設舞台で、美少女戦隊のショーが行われている。ちなみに、彼女らが変身するパワードスーツは本物であり、彼女らは、スペクトラム・ステーションで毎日厳しい訓練を課されている。(メンバーが13歳から17歳なので中高一貫校の女子校『ヒロインアカデミア』がスペクトラム・ステーション内に設けられていて48人はその授業をうけるのも義務である)
彼女らは17歳を過ぎれば、セントバーナド世界警備保障社の正社員となり、内勤か女性エージェントとして働くのではあるけど、本人が希望すればそのまま汗臭い傭兵隊にはいる猛者女もいる。
中には、正社員にならずに、そのまま芸能界入りする女の子もごくたまにいる。世界学生学力試験サスを受け(奨学金SSSが世界中で毎年上位1万人に送られるため)大学進学する子もいる。その場合、アレクサンドロス財団の運営するエメラルド大学に進学すれば合格内定も同様となっているのだが。
トップチームは11人でダイアンサス(なでしこ)ガールズと呼ばれる。
このチームのパワードスーツはエレオノーラの手作りであり一人一人がオリジナルデザインの最高級品である。
彼女らは、アースティアラのプロ女子ジュニアサッカーリーグの正式な1チームでもあり、スペクトラム・ステーション内には彼女らのための2万人収容の可能な豪華な専属サッカースタジアムが存在し、そこではプロ女子ジュニアサッカーの興行試合が世界中のゲストチームを招いて日常的にも開催もされている。(試合はネット上に完全中継されている)
エレオノーラが企業家として個人でオーナをしているリケトニア公国のプロ女子サッカーチーム アルテミシアのメンバーに勧誘されることもある。
一ノ瀬泉(16歳)はそのダイアンサス・ガールスの一人である。