はぁぁ、今日も仕事疲れたなぁ
家に帰ってきて、着ている服を洗濯機に投げ込む。
溜まる洗濯物、減らない仕事。
食欲も湧かず、いつも通りビールに手を伸ばそうと思ったその時!
どこからともなく納豆の匂いが・・・
疲れて冷蔵庫にしまい忘れたのかと思いキッチンを見渡すもその姿は無く、庫内を確認するとそこにはよく冷えた納豆が。
じゃあこの匂いはどこから?
まさかシンク下の食料入れに間違って入れたか!?と思いしゃがんだその時やっと謎は解けた。
足だ!!
一日中、高温高湿に保たれた靴の中で、オレの足の裏は日本伝統の発酵食品を生み出していたのだ。
鼻にはつくが日本人にしかわからない、食欲をそそるこの匂い。
気づくとオレの左手には茶碗に入ったホカホカのご飯が用意されていた。
納豆は断然醤油派だ。
お気に入りのたまり醤油をご飯に回しかける。
あぐらをかき、足の匂いを一番に感じられる格好で醤油ご飯をかきこむ。
うまいっ!
一生懸命納豆を製造してくれている方には申し訳ないが、これが究極の自家製納豆ご飯なのではないか。
この匂いに達するまで、私は相当の努力をしてきたと自負している。
自分も今すぐその究極の食材に辿り着きたくても、思うような匂いが出せない人もいるだろう。
しかし、焦らないで欲しい。
発酵食品の完成には時間が不可欠だ。