目覚めし冒険者の広場-ドラゴンクエストXプレイヤー専用サイト

常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 131

ライブカメラ画像

2D動画 静止画

写真コンテスト

{{ photoImg }}
さつえい日  :  {{ photoDate }}
さつえい場所  :  {{ photoZone }} ({{ photoWorld }})
{{ photoImg }}
{{ photoImg }}
{{ entryTitle }}
{{ mangaImg1 }}
{{ mangaText1 }} 
{{ mangaImg2 }}
{{mangaText2 }} 
{{ mangaImg3 }}
{{ mangaText3 }} 
{{ mangaImg4 }}
{{ mangaText4 }} 

レオナルドの冒険日誌

2021-06-23 03:01:47.0 2023-05-20 13:03:06.0テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作 『マージンの一番長い日』その8

一方再びヴェリナード。お互い望まぬ再会を果たした二人の睨み合いが続いていた。
「再会を祝いたい所だが、そんな状況でもないな」
「まったくだ。爆破予告ってのもアニキの仕業なのか?どうしてそんな事を?」
聞くだけ野暮、無駄な情報は頭に入れないに限る。しかしどうしても記憶の中のフィズルと、今の彼がマージンの中で重ならない。その違和感が、マージンの胸を締め付けた。
「もう14年になるか。俺達の“サンドストーム”が壊滅したあの日から」
かつてマージンとフィズルが所属した傭兵団サンドストーム。国家、村落、莫大な資産を持つ個人。時と場合とゴールドに応じて河岸を変え、様々な戦闘に介入し力を振るい、その名はアストルティア中にとどろいていた。しかしその終わりはあっけなく訪れたのだ。マージンは辛くも生き残ったが、傭兵団はほぼ全滅。
「戦いに身を置いていれば、いつかは負けることもある」
少し俯くフィズルに、諭すように返すマージン。これまでマージンが、あえて他の生き残りを探そうとはしなかったのもその達観からだった。
あの出来事を、マージンは素直に受け入れている。殴るからには殴られる。撃つからには撃たれる。発破するからには発破される。避けれるものなら避けたいが、因果応報というやつだ。仕方がない。
幸いにして、同じくサンドストームに所属し、後に最愛の人となるティードは偵察に出ていて生き残った。それ以上の奇跡を望むのは、幼くして両親を失った過去を持つマージンにとって、随分な高望みに思えたのだ。
「そういえばお前は昔から、ドライだったな。だが俺は、そうして割り切る事なんてできねぇのさ。今でも目の前で倒れていった仲間たちの姿が目に浮かぶ。オレはコイツの圧倒的な力で資金を集め、必ずあの日に戻ってみせる」
渡し場の爆発を隠れ蓑に、ヴェリナード城に忍び込んだフィズルは、既に大量のゴールドを盗み出していた。
「何言ってるかさっぱりわからねぇよ!過去に戻るなんてできやしない!生き残ったオレ達は、前に進むしかねえだろうが!」
何処か噛み合わないフィズルとの会話を切り上げ、ギガ・ボンバーを取り出して言葉の通りにまっすぐ走り出す。ヴェリナード兵の身体チェックのせいで、大半の爆弾を取り上げられたマージンだったが、それでも隠し通した爆弾があったのだ。どこにしまっていたかは、ひょっとするとモラルに関わるので企業秘密である。
「悪く思うな、マージン・ガーZ。今日この場。お前との出会いは奇跡だった!いつか必ず、グレート・マージン・ガーZとして、オレが蘇らせてやるからな!」
「何訳のわからんこと言ってやがる?マージン・ガーZ?こいつの名前はなぁ、フィズル・ガーZだ!」
「何だぁそりゃあ!?死ぬほどダッセェ!!」
「お前にだけは言われたくないわっ!」
こうして戦端は開かれた。やはり相変わらず、フィズル・ガーZがばら撒いてくる爆弾はシンプルに威力という点で劣る、けん制用の物のようだ。だがしかし、渡し場を吹き飛ばした件もある。
「図体はでかいが、それだけのことだ。懐に潜り込めば、ド派手な爆弾は使えやしないだろう!?」
マージンが得意とするのは爆弾だけではない。短剣も達人の域である。短剣を使う時と言えば、超至近距離。相手との距離を詰める技術もまた、マージンには万全に備わっている。どんどんと近づくマージンの姿に、フィズル・ガーZは爆弾を切り替えて対抗する。閃光と音による対人爆弾、相手の気絶を狙ういわゆるフラッシュバンだ。
「きかねぇよ!オレを誰だと思ってる!?オレは爆弾工作員(ボム・スペシャリスト)のマージンさんだぞっ!!」
ゴーグルにマフラーを巧みに活用し、かわし切ったマージン。滑り込むようにフィズル・ガーZの股下をくぐると同時にギガ・ボンバーを直上へ放り投げる。狙い通り、ギガ・ボンバーはフィズル・ガーZの股間に吸着した。
「悪く思うなマージン・ガーZ。金的爆破!今しばしのお別れの…スイッチ…オンヌ!!!」
マージン・ガーZ(ホントはフィズル・ガーZ)に背を向けて別れの涙を隠し、しゃがみ姿勢で懐から取り出した爆弾岩印の起爆装置。漢の急所を狙った必滅の発破が炸裂…しなかった。
キュボッという火炎が膨れるような音と、赤色の閃光を確かに背に感じた。しかしいつまでたっても、心地よい爆風が飛んでこない。チラリと振り返ると無傷のフィズル・ガーZと、ぽとりと地に落ちる形を留めたままのギガ・ボンバー。
「はぁあああああああああああああああああああああ!!!???」
「ふっはっはっはっはっはっはっ、無駄無駄~!」

『 不 発 』

この世でもっとも忌み嫌う単語が脳裏をよぎったマージンの絶叫と、フィズルの高笑いがヴェリナードの空にデュエットした。
                                続く
いいね! 13 件

ログインしていないため、コメントを書くことはできません。


戻る

ページトップへもどる