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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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レオナルドの冒険日誌

2021-07-19 03:59:56.0 2021-07-19 20:14:47.0テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作 『ドルブレイブ・アッセンブル』その26

「私だってそうよ。それに、貴女と違って、清廉潔白じゃない。お金が全ての傭兵部隊の一員として、汚い戦いにも加担してきた」

吐き出すように長いため息をつき、マージンと初めて会った頃の事を思い出す。なんだこのちんちくりんは?使い物になるのか?体格に恵まれたオーガであるティードの目には、人間種族である彼の姿は随分と貧相に映った。

「サンドストーム…マーちゃんと私が所属していた傭兵団が壊滅したとき…復讐の事しか頭になかった。散り散りになったわずかな生き残りを探しているうち、マーちゃんと再会して…」

偵察に出ていたため壊滅の現場に居合わすことができなかった自分と違い、マージンは何かを知っているかもしれない。ティードはそう考え、ちょうどこのグレンの地でマージンと接触してはみたものの、その頃には既にマージンは一人の冒険者として新たな生活を始めていた。大切な家族にも等しい仲間を失ったにも関わらず、だ。やはり最初に感じた通りの男だとティードは思った。
不幸にも、グレンにたどり着くまでに路銀が尽きていたのが輪をかけて最悪な事態だった。情報も得られず、金もなければ、住処もない。一人あてどなく街をさまよっていたティードの肩を抱き、半ば強引に酒場へ連れ込んだのは、先ごろ軽蔑したその男だった。
「受付のお姉さん!こいつ、今日からオレの相棒だから。メシとか寝床とか、いい感じによろしくね!」
そうして冒険者組合の受付嬢に勝手に無理やり話を付け、ティードとマージンの奇妙な共同生活がスタートした。路銀が貯まれば、また仇を探しに旅に出る。それまでのわずかな付き合いだ。

そう考えていたのがどうして、いまやマージンとの間に子供まで居る。とても長かったように思えて、その実、一瞬で流れた時間。

「大丈夫か?ティード?」
焦点の定まらない瞳で過去に耽るティードの様子をセ~クスィ~が心配する。
「ん、ああ、ごめんなさい。ちょっと物思いに耽っちゃって」
「ふふ、そんな歳でもないだろうに」
「そうだ、ハクトったらね。貴女に会えるって張りきっちゃって、ノート一冊分くらいは、聞きたい事まとめてたのよ」
ティードはアルコールのせいだけでなく、ふと舞い降りた記憶に上気する頬を誤魔化すように、強引に話題を切り替えた。
「ほほう。それは嬉しいな」
「ええ。滞在している間に、一度話をしてあげて」
「もちろん」
「さ、そろそろお開きにしましょうか。セ~クスィ~、このお部屋のベッドを好きに使って」
「いいのか?」
この部屋のベッドはキングサイズで、随分と立派なつくりだ。本来であれば、少年の寝ているベッドが来客用の筈。ここのベッドは来客を出迎えている間、マージンとその家族が使用することを想定しているに違いないと、セ~クスィ~は想定していた。
「もちろん。可愛そうだけど、ハクトを起こしてくるわ。私たちは自宅の方で寝るから」
「申し訳ないな」
「何をおっしゃいますか、お客様。それでは、良い夢を」
「ああ、おやすみ」
最後に軽くウィンクしてみせて、自分の使ったグラスのみを持ちティードが部屋をあとにする。
「さて」
セ~クスィ~はすっかり空になっていたグラスに、再度ストレートで酒を注ぐ。
「ふぅ…」
先ほど浮かんだモヤモヤごと飲み下すように煽ると、横着だとは思いつつ、着の身着のままでベッドに横になり、眠りに落ちるセ~クスィ~だった。
                                続く
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