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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 魔剣士
レベル
: 131

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レオナルドの冒険日誌

2021-12-13 00:53:34.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『虎酒家繁盛記』その9

右か、左か。
二者択一。

それはある意味、究極の選択である。
そして、極めて解が流動的な問でもある。

「ごましおくん!どうしよう!?」
隣には慌てふためく親友。
目の前には徒党を組んで接近する3体のキラーマシン。
そしてそのまた更に奥では、ごましおにとってはまったく知識の外な巨大な漆黒のマシン系モンスターを、ひとりで相手にするライティア師匠の姿。

ブーメランを手にして応戦するか、はたまた、ハクトを掴み、羽を広げて逃走をはかるか。
右か、左か…。
右………
左……
み…

「右ってどっち!!?」
極限の緊張で完全にテンパるごましお。
言うまでもなく、右は右である。
しかし、スーツを身に付けた状態で右なのか、スーツに向かって右なのか。

「『せつめいしょ』に書いてなかったっ!!」
不親切なマニュアルに腹を立てるも事態が解決するわけではない。

「う〜ん、う〜ん…こっちっ!!」
ハクトの左手をしっかり掴んでから、ごましおは左と思う羽を選択した。

『レタシック…ウィィィングッ!』

ベルト付近から鳴り響いたのは、ミサークの叫び声。
これまたマニュアルに記載の無かったオマケ要素である。

「うわぁっ!凄い凄い!ごましおくんのスーツ、飛べるんだね!!」
ギュッと瞳を閉じたごましおの顔面を、高い空特有の冷たい空気が優しく撫でる。

ひろく大きくはためく翼は、二人を天空へと導いていた。

「すご…」
機能を情報として知っているのと、実際体験するのではわけが違う。
思わず漏れたごましおの嘆息は、目の前の光景に対してか、はたまたミサークの技術力に対してか。

そして、上空でハクトも落ち着きを取り戻す。
元来、いつかのラギ雪原ではもっと恐ろしい相手とも戦ったハクトである。

キラーマシン相手であれば、遅れをとることはなかったはずだが、今こうしている間も、ライティアが喰い止めている黒いスーパーキラーマシン、『マッドファクトリー』の威圧感に飲まれ、一瞬我を忘れてしまったのだ。

「ありがとう。じゃ、行くよ!」
自家製の特殊強化スーツに身を包んだハクトことブレイブジュニアは変身アイテムを兼ねる剣をしっかと握り、ごましおから手を離す。

「はあっ!」
途中、ごましおを狙い飛来する矢を斬り払いつつ、落下の勢いを剣にのせて、キラーマシンを一刀両断した。

「よおし、オレもっ!!」
ハクトの勇姿に触発されたごましおも、今度は間違える心配も無く、右の羽をタッチした。
『レタシック…ブゥゥゥメラァンッ!!』
再び響き渡るミサークの雄叫びに、帰ったら音声は消させようと心に決めるごましお。

良かれと思って、チームアジトのトイレに籠もり、ノイズが入らぬように毛布まで被って録音したミサークの苦労など、残念ながら知る由もない。

背面の羽はしゅるりと縮むと、ごましおの手に収まり、レタシックスーツと同じ体色のドラゴンを模したブーメランへ姿を変える。

「それっ…!!あ!えっと、えっと…」
ハクトの背後から襲いかかろうとするキラーマシンへレタシックブーメランを投擲した所で、技名を考えていなかった事に思い至る。

「レタシック、スライサー!」
ごましおの叫びを受けて、高速で縦回転しながらキラーマシンに迫るレタシックブーメラン。

しかしこの時、ごましおはミサークの設計ミスに起因する、とんでもない過ちに気付いていなかった。

「ひょえわぁああああああっ…!!」
レタシックウイングも、レタシックブーメランも、同じくレタシックスーツ背面の羽が変形したものであり、すなわち今、レタシックスーツの背面はつるつるてんである。

当然の帰結、レタシックブーメランを追うかの如く重力にとらわれたごましおの悲鳴が棚引く。

「ごましおくん!?」
悲鳴につられ空を見上げ、大惨事に気付くハクトだが、ごましおとの間には2体のキラーマシンが立ち塞がる。

「ミサークくんの…ぶわぁかぁぁぁぁ…!」
まさに大地とキスする10秒前。
幸いにも、事前に知らせたら、きっと格好悪いから嫌だと言われそうで黙っていた、ミサークの心配りが作動する。

ポンッと小気味良い音を立て、モッコモコに膨らむレタシックスーツ。
ポヨン、ポヨンと和やかな音を立てて二度、三度と弾んだ後、見事なY字ポーズでごましおは着地した。
(怖かったけど…最後のちょっと楽しかった)

その背後でレタシックスライサーに縦一文字に両断されたキラーマシンが爆炎を上げる。

こうしてごましおこと、レタシックブレイブは初陣を可愛らしい勝利で飾ったのだった。
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