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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 魔剣士
レベル
: 131

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レオナルドの冒険日誌

2022-02-26 16:24:01.0 2022-02-26 16:24:22.0テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作「逃亡者マージン」その22

『朝まで飲んでいた為今日は休み』
そんな張り紙を引き裂くように、キャトルは酒場のドアを開いた。

「何だ何だ…今日は休みだって書いてんだろ…まったく…」
ズボンもはかず、寝癖で活火山の様になった頭をぼりぼりと掻き毟りながら、あくび交じりにマスターが顔を見せる。

「ジュエが大怪我してんだ!ベッドと医者!!」
「って、おいおい!こっち運べ!」
ジュエの血で真っ赤になったキャトルの姿を見て、ようやくマスターの目も覚める。
キャトルとは反対側からジュエの体を支え、泊まる客もいないお飾りの客室へ誘導する。

応急処置で巻きつけた包帯にも、既にすっかり血がしみ込んでいた。
「何でここまで…おいジュエ、花どうした?持ってたろ!?」
「そいつに…取られた…」
うつらうつら、息も絶え絶えなジュエの言葉に、マスターはまじまじとキャトルの方を見つめ、彼がジュエのポーターバックを肩にかけているのを見つける。

「おいキャトル、その鞄を寄越せ」
「お前もかよ!?どいつもこいつも何考えてやがる!?こんなもんで傷が治るわけ…」
「うるっせぇ!!!テメェもジュエを死なせたいわけじゃねえんだろうが!!早くそれよこして黙ってろ!!」
マスターがくわっと目を見開き怒鳴り飛ばすものだから、流石のキャトルもすっかり気圧される。

唖然とするキャトルからマスターはひったくるようにジュエのポーターバッグを奪い取ると、無造作にドライフラワーを掴み取り、自家醸造の酒を提供する際に使う茶碗の様な厚手の素朴な器に放り込んで、器が悲鳴をあげるのも構わずフォークで乱雑に磨り潰す。

そこにけんじゃのせいすいを慎重に垂らし、少しずつ溶いていく。

当然ながら出来上がるのはただの絵の具、しかも煩雑に素材の花を混ぜ合わせたものだから、何色でもない斑なドブのような有様だ。

しかしマスターはそれで良しとばかりにベッドで苦しむジュエの口に含ませる。

気がふれたのか?とすら思いながら様子を見守っていたキャトルの眼前で、ジュエが少しずつ泥のような液体を飲み込む度、淡い光がジュエを包み、包帯をじわじわと侵食していた血の流れが止まった。

「…一体どうなってんだ…」
たった一人、状況に取り残されたキャトル。
やがて器が空になる頃には、ジュエの顔に浮かんでいた苦悶も消え去り、荒い呼吸が安らかな寝息に変わる。

「…事情は俺だって知らねぇ。こいつは、そういう体なんだ。つるんでりゃそのうち、ジュエから話す事もあるだろ。とりあえず今は、静かに寝かせてやれ」
キャトルはマスターに裾を掴まれ、ジュエが眠る客室から引摺り出されるように退出するのだった。
                      続く
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