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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 魔剣士
レベル
: 131

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写真コンテスト

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レオナルドの冒険日誌

2022-05-31 09:42:24.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作「超駆動戦隊ドルブレイブ劇場版 黄金の意志」その6

フタバを見送るセ~クスィ~、その様子を偵察用の改造ガチャコッコごしに見ているのは、おきょうだけではなかった。

「困ったものだ…。起動する前に回収するつもりが、すっかりパーソナライズまでされているじゃあないか」
男は薄暗い部屋の中、天井から鎖で吊られたモニターの灯りに照らされながら、これではコアパーツにどんな影響が、とブツブツ独り言を続けた。

プクリポという種族特性故に年齢は解りづらいが、シンプルな白衣は血のようなシミがあちこちに付着し、紫色の派手なモノクルがいかにもマッドサイエンティストの雰囲気を醸し出している。

「…さて」
男がモニターに背を向けると、そこにはお世辞にもベッドとは呼べない鈍色の金属板に万歳の姿勢で拘束された二人の小悪党の姿がある。

彼らはかつて、ごましおのチームメイトであるドワーフの少女ウィンクルムの通報により落ちぶれ、その後何度となくごましおと袖振り合った違法魔物商人達であった。

「ああ…俺の骨は…ギャルにあふれるキュララナビーチに埋めてくれぇ…」
既に長きに渡る拷問の果て、長身の兄貴分は息も絶え絶えにか細い声で最後の望みを呟いた。

「それはやめてくれたまえよ。彼処で採れるアサリは絶品でね。海を眺め磯の香りを吸い込みながら、網で炙って醤油を1滴垂らすと酒のアテに最高なんだ。クズが原料のカルシウム散布は必要ない」
バッサリと切り捨てると、無慈悲にスイッチを押し込む。

兄貴分を乗せたベッドから六本のマジックハンドが生え出た。
「ひぃっ、よせ、やめろ、もう止めてくれぇ!!!」「アニキッ!アニキ~ッ!!気をしっかり…!!」
恥も外聞もなく、大の大人が涙と鼻水を垂らして懇願する。
「大袈裟な。…そもそも、わずかにくすぐる程度で、死にはすまいよ。さ、続きだ続き」

マジックハンドが最大効率で兄貴分のデリケートな所に刺激を加え始める。
もはや動物の鳴き声ともモンスターの唸り声ともつかない凄惨な悲鳴が立ち昇った。

「わあああアニキ~~~ッ!脇と足の裏を同時にくすぐるなんて!!話すでやんす!何でも白状するでやんすぅ…!!」
たまらず弟分は、そもそも黙秘していたわけでもないのだが、知り得る全てを語りだす。

あれは3週間ほど前のこと。
とある筋からの情報に基づいて二人はエルトナ大陸、夢幻の森奥地へと足を運んでいた。

「今度こそ、今度こそ大丈夫なんだろうな?」
度重なる失敗に加えて、過去の因縁による戦いにも敗れ、心身ともに疲弊しきった兄貴分。

「任せてくださいでやんすよ」
彼を励ますためにも、今回は奮発していつもよりは多少真っ当な筋から情報を買い入れたのだ。

「しかし盲点だったな。マシン系モンスターか」
行く手を阻む如く、うねって生い茂る木々を掻き分けて二人は奥へ奥へと歩みを進める。
「へい、起動前にプログラムさえ入れ込んじまえば、こっちのもんでやんす。従順な下僕の出来上がりでやんすよ!」

情報によればもう間もなく、ターゲットが眠るとされるポイントである。

「…やれやれ。こういうオチか…」
遥か見上げるほどの巨体。
知識に間違いがなければ、スーパーキラーマシンと呼ばれる、大型のマシン系モンスターだ。

「手遅れでやんすかね…」
しかしその身体にはすっかり苔がむし、その巨躯を拠り所に宿り木が巻き付いて、機械なのか自然の産物なのかもはや区別がつかない有様である。

かろうじて露出する特徴的な長細い頭部は、記憶にある書籍で見たスーパーキラーマシンよりもやや大きい気がするが、まあそれは写実と実物の相違であろうと気に留めなかった。

「こいつはもう駄目だな。せめて山菜とか食えるキノコ、近くに生えてねぇかなぁ…。おっ!?これなんか良さげ」
「アニキ、下手に触らないほうが…」
こういう時にピンポイントで起動レバーを引き当てるのが、疫病神に愛される男の証明である。

ブゥゥンと鈍い音が響き、まぶた代わりのシャッターが開いて巨大なカメラアイが赤い光を灯すと同時に、巣をはっていた鳥達が一斉に羽ばたいた。

「やばいやばいやばい!」
スタコラサッサと走り出す兄貴分。
「待ってくださいでやんす~!!」
慌てて後を追うその背後で、蒸気を吹きながらスーパーキラーマシンあらため、マッドファクトリーの頭部のハッチが開け放たれる。

ハッチの奥、マッドファクトリーの頭頂内部には、龍の意匠をふんだんに盛り込まれた玉座が据えられている。
そこに礼儀正しく腰掛けていた28号が瞳を開き、外の世界へとその手を伸ばした頃には、二人はすっかり姿を消していたのであった。
                      続く
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