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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 魔剣士
レベル
: 131

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レオナルドの冒険日誌

2022-08-12 08:53:46.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『超駆動戦隊ドルブレイブ劇場版 黄金の意志』その44

バランスの取れたハクギンブレイブのスペックに対し、ドルセリンを丸々1本使い、短時間ながら尖った性能を与える拡張機能、『超展開』。

絶大な防御力と筋力をもたらす剛力体のフォームは1分足らずで失われ、元の姿に戻ったハクギンブレイブは頭を抱えていた。

「わあああ!やっちゃった!?どどど、どうしましょう!?ハクトくん!」
「ええっ!?いや僕に言われてもね!?」
過剰に増強された筋力でもって全力で射出されたケラウノスは、大地の方舟に大穴を残し、既に影も形もない。

『ハクギンブレイブ、あなたリミッターはどうしたの!?それにさっきの姿は…!?』
混乱の渦中にあるのはハクギンブレイブに密かに封印を施していたおきょうもまた同様である。
「………リミッター?」
アカックブレイブは、自らのベルトを介しておきょうの発した単語を訝しむ。

『あっ…』
ハクギンブレイブは自己修復が働いたものの、損傷の程度が酷く、ハクギンの魂の消失とともに戦闘能力を失っている。
それが、偽ドルブレイブ事件ののち、アカックブレイブが聞かされていたおきょうによるカバーストーリーであった。

「まあいい、後で聞く」
準備の周到なおきょうのこと、おおかたの予想はつく。
今は敵と対峙しているのだ。
優先すべきはそちらである。

「はははっ、やはり失敗作。何を考えていたのやら。それとも、SB-03の制御に失敗したか?」
ゴルドブレイブもまたケラウノスの、一見、的外れな行動をなじるものだから、ハクギンブレイブの混乱はピークに達する。

「どうしましょうアカックさん!!」
「ケラウノスを信じろ。無駄なことをする奴ではない。…しかし、ハクギンブレイブはともかくとして、ケルビン、本当に、気付いていないのか?」
『やっぱり意外とお馬鹿なのかしら?』
ハクギンブレイブを叱咤しつつ、アカックブレイブとおきょうは、周りを置き去りに談笑する。

「…何?」
「はははっ、その様子では演技でもなさそうだな」
「何を言っている…?」
「ハクギンブレイブ、直ぐにケラウノス、いや、フタバが帰ってくるぞ!」
未だ状況を理解できないでいるハクギンブレイブの耳に、男勝りな少女の声が轟いた。

「…良くもやってくれたな、この金メッキ野郎!!」スパァンと音を立て、ゴルドブレイブの後頭部にお手本のような綺麗な回し蹴りが決まる。

客席を薙ぎ倒し壁にすっ飛ぶゴルドブレイブと、アカックブレイブ達のちょうど間に、回転の勢いを殺しながら大股開きで着地する、ケラウノスを携えた漆黒のシルエット。

「あれは対象の材質の色であり、メッキという表現は適切ではない」
「言葉のアヤだ、いい加減慣れろ!頭の固いやつだな!」
「これでも高熱に晒されて、一時は随分柔らかくなったのだが」
相変わらずのやり取りに、アカックブレイブの瞳にうっすら涙が滲む。

ケラウノスが自らを投擲させた瞬間。
大地の方舟はアズランを目前とし、大きなカーブの最中にあった。

線路に沿ってしなった車列、自身とフタバを結ぶ直線がゴルドブレイブから離れるその刹那、解析を行ったハクギンブレイブ剛力体のパワーによる投擲速度も計算し、狙いすました一投は目論見通りフタバに届いたのだ。

「フタバ!良かった!」
駆け寄り抱きつくハクギンブレイブ。
「わっ…!兄上?何か、力が強くなってないか?それにその…皆が見て…」
皆が見ていると言いかけて、周りの視線、つまりはアカックブレイブと目線がぶつかりフリーズする。

「あ、あの…その、つまりが…えっと…」
しどろもどろになるフタバの背を、兄はそっと押してやる。
最期と思い、あれだけ啖呵を切ったが、本当に伝えたかった言葉は、他にある。

自分や兄弟達が邪悪な目的のもと造られた事など、知りもしなかった。
そもそも善も悪も、ついさっき少年に教わったばかりだ。
でもそれは、言い訳にはならない。

ケラウノスに、兄上、劇団の皆に…そしてもちろん、誰よりも…。
俺が選んだ道を歩めるように、心を砕いてくれていた。

そして全てを知り、思い出したこと。
時折、隠そうとしていながらも垣間見えてしまった、つらそうな姉御の表情。

この人が、俺の兄弟達を手にかけたことを、悔いていないわけがないのだ。
まして、俺を破壊しようなどと、企てていたはずもない。

だというのに、そんな、すぐにでも分かることに気付かずに、俺は…。

「…ごめんなさい。本当に…ごめんなさい…」
ケラウノスからもっとしっかり言葉を学んでおけば良かった。
これっぽっちの言葉しか、出てこない。

「…いいんだ。私こそ、すまなかった。そして、無事で何よりだ」
赦してもらえるか、生まれて初めての恐怖に震えるフタバの肩を、アカックブレイブはそっと抱きしめるのであった。
           続く
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