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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: どうぐ使い
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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レオナルドの冒険日誌

2022-12-29 09:27:38.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『暮れの元気なご挨拶』その2

「ほらほらミサーク、速度が落ちてるよ!」
大八車に先行して、身軽な服装に身を包んだドワーフの少女が早くおいでと手招きした。
その肩には、最小サイズにボディを組み替えた彼女の親友、世にも珍しい携帯用ゴーレムのゴレムスがちょこんと腰掛けている。

「ウィンの姉御、そんなこと言ったって、ここ緩やかな登り坂で…いや、やっぱこれ、ノードゥスの方が適任だろ!?」
「だったら代わりに後ろから押すか?言っとくがこっちのほうが大変だぞ?」
またぼやいてるとばかりに、大八車を押す側の二人、ミサークとウィンクルムと同じくごましおのチームメイトであるノードゥスとナルカミは呆れ気味に顔を見合わせる。

「皆、頑張れ~」
そんな仲間たちを応援するプクリポの少年、ごましおはと言えば、大八車の端っこに収まって、積荷の一つでもあるレイニアチェリーを頬張っている。
「ごま、つまみ食いは程々にな」
親友をたしなめつつ、あらためて歯を食いしばるミサークであった。

「おお、おお、前より腕に磨きがかかってるね。その様子だと、酒場の営業は順調なようじゃないか」
『OZ』による劇場建築の折、ロマンらが連日通い詰めた大衆酒場『虎酒家』の女将ミアキス。
彼女はこの宴の料理長として、特大の中華鍋で蟹チャーハンを作りながら隣に立つ料理長補佐、クマヤンに声をかける。

「ええ、お陰様、でっ!…よいしょっ!!」
クマヤンは返答を交えつつ、ラギア提供の牡蠣をふんだんに入れ込んだ巨大チヂミをひっくり返す。

「う~む、しかし流石にこの食材の量、二人じゃ持て余すねぇ」
チャーハンの山を築き上げ、次はイセエビを次から次に鷲掴んで頭をもぎ、包丁を斧のように振るって胴を半分に開き活造りに仕上げながら、雪崩のように送り込まれ続ける食材を見やる。

「あと一人は欲しいですね。マユミ、頼めるか?」
「あいあい、料理人を探してくればいいのね?」
クマヤンのお願いを受けて、相棒のマユミが空を舞う。

訪れた冒険者たちがほぼ隙間なくひしめき合う会場内ではあるが、妖精であるマユミには関係ない。
「料理できそうな人…料理できそうな人…」
やがて条件とは関係なく、見覚えのある顔を見かけ、ふらりと近寄った。

「バウム先生も来てたんだ」
「これはこれはマユミさん」
ピンクの長髪の合成魔法の使い手、ブラオバウムはそっと腕を持ち上げ、マユミが羽根を休ませる足場を用意する。
「あたりを見回していらっしゃるご様子でしたが、どうされました?」
「クマヤンに頼まれて、料理が出来る人を探してるんだけど…」
マユミはブラオバウムとジョッキをかわしていた2人に話を向けた。

「えっ、皆に振る舞う料理をって事ですよね?それは少し、ハードルが高いかな…。ヒッサァさんはどうです?」
「う~ん…アレスさんと同じく、そこまでの自信は無いですねぇ」
それぞれに、孤児院での生活や、野営の経験などに基づき下地はあるが、これだけの大人数に振る舞うとなれば話は別である。

「分かった、他あたってみるね、ありがとう」
パタパタと羽をはためかせ、マユミは再び人混みの中へと消える。

「私は聞かれませんでしたね…。何故でしょうか?」「さあ?まあほら、先生、もう一杯」
取り繕うようにアレスがブラオバウムへ新たなジョッキを差し出す。
「そうそう、グ~ッと。グ~ッと」
闇の中であぶくを吹く蛍光色の液体が詰まった怪しげな壺を掻き混ぜてそうだからではないか、とは口が裂けても言えないアレスとヒッサァであった。
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