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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 魔剣士
レベル
: 131

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レオナルドの冒険日誌

2022-12-30 15:34:56.0 2022-12-30 15:35:40.0テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『暮れの元気なご挨拶』その4

「う~ん…勿体無いな…何か…何か無いか…?…お」新たな厨房の生贄、もとい、ごましおの密告によりマユミに料理人として連行されたミサークは、先程もぎ取られたイセエビの頭の再利用を考え、戸棚の中からあるものを引っ張り出した。
短めの平打パスタ、パッケリである。

「パッケリは濃い目のソースによく合うんだよなぁ」自らが搬入を手伝ったノードゥス謹製のトマトとイセエビのミソを合わせれば、絶品パスタが出来上がる。「どれ…。お!やるね、アンタ」
その味に気を良くしたミアキスはバンバンとミサークの肩を叩いた。
そんな、本職のミアキスも舌を巻く一品が広間へ運ばれる頃。

「あ~、あ~、静粛に!静粛に!!」
入場者の流れも一段落つき、会場にロマンの声が響き渡る。
「既に始めてる面々もいるみたいだが…」
料理を冷ますは料理人に対しての一番の無礼。
皆がフライングして宴を始めていることには文句はない。

「主賓はまだ来ちゃいないが、準備は万端整った!年跨ぎの宴、一度きっちり音頭を取るぞ!!ドリンクは持ったか、冒険者ども!!」
「お~っ!!」
「待ってました!」
「いよっ!大棟梁!!」
会場内から口々に囃す声が上がる。

「一年お疲れ!!来年もよろしくな!!今日もいつも通り、冒険者らしく無礼講だ!!!乾杯!!!!!!」
「「「「「乾杯!!!」」」」」
街に轟く程の音頭が鳴り響く。

「さぁ!まずは余興も兼ねて、マグロの解体ショーからスタートだ!!カモン!!!」
ロマンの合図とともに、ピラミッドのように積まれた巨大な6匹のマグロが壇上に運び込まれる。

それを捌くは、得意の両手剣をマグロ包丁に持ち替えた二人のウェディ。
「ラギアっつったか?しくじるんじゃねえぞ」
首に手をあて、コキコキと鳴らしながら一時の相棒に釘を刺す。
その視線の先では、ともに会場を訪れた巨猫族の戦士と、その肩に座るウェディの少女が器を抱えて期待の眼差しをこちらへ向けていた。

刺身、漬け、塩焼き、蒲焼き、兜煮…。
どの調理法を選んだとて、その器に満たされた素麺と相性は悪いと思うが、それを今は言うまい。
デブ猫はともかく、彼女の期待には答えねば。

「へっ、その言葉、そっくりそのままお返しするぜ」「言うじゃあねぇか」
ともにニヤリと笑い、マグロの山を挟んで向かい合う二人は、あたりの空気がひんやりするほどに意識を研ぎ澄ます。
「「奥義!3枚おろし!!!」」
寸分違わず二人が繰り出した閃光の如き包丁捌きから一拍置いて、柵に腑分けられたマグロがドサリと山を作る。

再びの歓声が、年の瀬の街に響き渡るのだった。
                      続く
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