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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 魔剣士
レベル
: 131

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レオナルドの冒険日誌

2023-04-10 11:05:11.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『アカックブレイブ・デュアル』その22

ダイダイックブレイブの背を踏み台に高く跳躍したブレイブ2号は、ぎりぎりと軋みをあげるほどに筋肉を引き絞り、右の貫手を振り上げる。
そのまま落下の勢いも加えた鋭いチョップでとうろうへいを大地ごと縦真っ二つに両断しつつ、ブレイブ2号は舌打ちした。
「…これは不味いぞ」
「こいつら…っ!?」
その隣で、ダイダイックのブーメランが空を斬る。

体力が保つか、という心配はあれど、先程までは拳を振るえば3体、4体と数を減らせていた。
それが今や、無理に前に出てやっと1体倒せるかという有様である。

「敵の中に、司令塔がいるわ!そいつを優先的に叩いて!!」
ノート型の端末を開いたおきょうはサンプリングした敵の動きの変化をもとに激を飛ばす。
「そこかっ!」
敵の攻め口が変わる際、敵の群れの中に数体、ドルバリオンと同じく紫電をまとった個体が現出するのを、アカックブレイブもまた、目ざとく捉えていた。
ドルバリオンの斬撃を捌きつつ、ドルストライカーの操舵管にあたるドルセリオンの両肩のアンテナから迸った雷撃が、的確にその特異な個体を吹き飛ばす。

「…なん…だと?」
しかし変わらぬ戦況にアカックブレイブは愕然とする。
敵の動きが止まるのは一瞬。
倒したと思った矢先、またそれぞれの群体の中に紫電をまとった個体が現れ、進撃を開始する。

「おきょう博士、何がどうなってる!?分析を頼む!」
そうして何度繰り返そうと結果は同じであったが、その甲斐あって、ドルセリオンのサーモセンサーを通して見たところ、紫電をまとった個体は機体温度がわずかながら上昇していることがわかった。

アカックブレイブ達の手によりその個体が倒されると同時に、ごくごく微弱な電磁パルスが残骸から移動し、また新たな機械系モンスターに乗り移る様子を端末のモニターで確認し、おきょうは戦慄を覚える。
「そういう…こと…」
おきょうは未来のアカックブレイブから聞かされた話だけでは、真に敵の恐ろしさを理解出来ていなかったことを今更ながらに痛感した。
「意思を持ち、伝播するプログラム…これが、未来の私たちが完全に敗北した相手…」

モンスターなら、倒せばいい。
悪人ならば、捕えればよい。
しかし、目の前の相手はどうか。

「まるで感染症だわ…」
伝説の魔王や魔神に負けず劣らず、メラゾ熱などに代表される病原菌もまた、数多の民の命を奪ってきた。敵はまさに、機械に感染するウイルスそのものだ。
適合するワクチンがなければ祓えず、そして今現在、その薬は存在しない。

敗北を先延ばしにするだけの話であるとしても、今出来ることは、唯一つしかなかった。
「無理は承知でお願い!雑魚には構わず、ドルセリオンもどきを叩いて!他に道はない!!」
「了解…!ちょうど同じことを考えたところだ。やるぞ!ダイダイック!2号!!」
アカックブレイブは叫ぶと、ドルセリオンの肩から、ちょうどダイダイックとブレイブ2号の真ん中に降り立った。

ドルセリオンには、2つの操縦法がある。
まずはその肩に乗り、直接の思念伝達により動かすシンクロドライブ。
繊細かつ即時臨機応変な対応が可能となるが、その肩に乗る以上、操縦者の危険を鑑み戦闘機動に制約が生じる欠点があった。
そこを補うもう一つの操縦法が、ダイナミックドライブ。
離れた位置から、魔装を介したモーション伝達によりドルセリオンを操縦する方法である。

動作の反映に若干のラグと誤差が生じる欠点こそあれ、ドルセリオンのスペック通り一切の制限無き戦闘機動を取る事ができ、更には動作コマンドを重ねた人数の分だけドルセリオンの出力も向上するというメリットまである。
そして解き放つは、かの海底離宮を舞台とした激戦においてレイダメテス尖塔兵を一太刀のもとに斬り伏せた、本来であれば5人全員の心を一つにして敵を穿つ、まさしく超駆動戦隊ドルブレイブ必殺の一撃。

「「「3つの鼓動を重ねて!駆け抜けろ、勝利への道程!!」」」
並び立つ3人の一糸乱れぬ動きをトレースし、ドルセリオンの体内を巡るドルセリンが沸騰し、エンジンの鼓動が臨界まで昂ぶる。

『ウイニングラリーフィニッシュ!!!』

ドルセリオンは鋼の咆哮をあげながら、行路を塞ぐキラーマシン達を物ともせずに弾き飛ばし、手にしたドルセイバーでドルバリオンの胴体を見事袈裟に切り裂くのだった。
                      続く
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