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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 魔剣士
レベル
: 131

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レオナルドの冒険日誌

2023-05-30 21:44:15.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『フォーチュンウィルカムトゥルー』その2

※占い師職業クエストをベースとしており、ネタバレを含みます。ご注意、ご了承ください※

「はっはっは、だから言ったじゃないか。皆、悩み事なんて無いからねぇ!」
「…う~。しょうがないか。とりあえず、お腹空いたなぁ。えっと…」
客が来るも八卦、来ないも八卦、3時間粘って来客がゼロであっても、流しの占い師という稼業には珍しい話でもない。

ユクは一旦商売を諦めて、とりあえず腹を満たそうと壁に吊るされたメニューボードを眺めた。
飲み物はシンプルにエールとシードル、ノンアルコールは林檎ジュースのみの3種類。
食事の後はあまり夜更かしするつもりもない、申し訳ないが飲み物は水で済ませるとして、ソーセージとサラミ盛り合わせなどのおつまみメニューを通り過ぎ、パスタのラインナップでユクの視線は立ち止まる。

「女将さん、ナポリタン一丁!」
何の変哲もない一言、しかしその瞬間、びしりと空気が止まる音がした。
「…何言ってるんだい?今日はエールとミートソースパスタの日だろう?」
女将さんの皿を洗う手が止まり、ゆっくりと首をもたげ、ユクの方へと向く。
一つ一つの動作が、まるで糸で吊られた操り人形のように順序立っていて、酷く気味が悪かった。

「え?えっ…と?」
まるでナポリタンがけして発してはならない魔王の名前であるかのようなリアクションである。
日替りメニューの記載や、提供できる品の注意書きなどあっただろうか?
軽く視線を巡らせて、ユクは異変に気が付く。
女将さんだけではない。
店内の客全員が、じっとこちらを見つめている。

各々のテーブルには、規則正しくエールとミートソースパスタが並んでいた。
10は数えるテーブル、座る30人以上の老若男女が、全員等しく、である。
「今日はエールとミートソースパスタ。明日はシードルとトマトとナスのパスタ。明後日は林檎ジュースとナポリタン…」
ドリンクのメニューとパスタのメニューを淡々と女将さんが読み上げる。
その組み合わせは、単純にメニューに並ぶ順番通りで、声音もまるで機械のように熱が失せている。

「何も悩む必要は無いじゃあないか」
店主の圧が強い店とかどうとか、そういう田舎の店あるあるの愉快な状況ではない。
咄嗟にインパスを挟んだユクの視界は、水溜りに血を垂らしたように、赤が滲み広がっていく。

インパスとは本来であれば、宝箱や壺などを対象として、中身を探る鑑定呪文である。
しかしユクのインパスは一味違う。
物に使えば状態の良し悪しが、人に使えば未来の行方が色で指し示されるのだ。
ちなみに赤は、とてもよろしくない。

「そうか。まだハートのレボリューションが済んでいないんだね。だから占いだなんて言っていたのか。可哀想に。苦しいだろう?早くアンタも、村長のところで…」
近くのテーブルの男達が立ち上がる。
このままではまずい。
何が起こっているのか分からないが、とにかくまずい。
ユクは、どんどんと濃さを増す不吉な赤色を振り払うように酒場から飛び出した。
                      続く
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