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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 131

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レオナルドの冒険日誌

2023-07-28 21:05:43.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『白烏の遷宮』その3

「山門で待ち合わせ…だよな?」
太陽が天頂にかなり近づいている。
時計台はこの位置からは遠く、正確な時間は確認出来ないが、約束の刻限は随分と過ぎているのは間違いない。
チョコレート色のくせ毛を指先でいじったり、両腕のサラシを巻き直したりと暇を持て余しながら、こがねの瞳がキョロキョロとあたりを見回せば、ホイミスライムを連れた黒尽くめのウェディの冒険者がひときわ目を引くが、緑のバンダナは見受けられない。
残念ながら、ぱっと見たところ往来にひしめく人々の中に待ち人の姿は無さそうだ。

シンボル的でありながら、人は少ない。
それ故に、キュララナビーチへ連れ立つ前の待ち合わせ場所にこの寺院を選んだのだが、今日に限って市が開かれているとは誤算であった。
少年は賑やかな場所があまり好みではない。
しかし、ある種、祭りのような空気を楽しむ人々をやっかむほど、狭量でもない。

「ぐるっと冷やかしてくるか」
もしか待ち合わせ場所を間違えたとすれば、ふらふらと歩いているうちにばったり出会すこともあるかも知れない。
手近な店でまずは冷たい緑茶を買い求め、歳の割に小柄な少年は人混みの中へと分け入っていくのであった。

その頃、寺院の東側の門に、腕を組み頭を悩ませる裸足の少年の姿があった。
首を右へ左へ傾げる度に、緑のバンダナから溢れたキャラメル色の髪がざんばらと揺れる。
「さんもん…さんもん…山?…それとも三?…ん~?」
何となく近くに森のあるこの門に立っては見たのだが、どうやら目的地とは違うらしい。
かくなる上は、目の前ひしめく人々の群れに飛び込んで、待ち人を探すしかあるまい。

たちどころに自家栽培の野菜をふんだんに使った焼きそばや、赤味噌の塗られた雑穀米の握り飯、熱々のほうじ茶などが掌から口、胃袋へと消えていくのは
あくまでも人探しの一環である。
そして今は、卓上タイプの小さな七輪の上で団子が焼き上がるのをじっと見つめながら待つ。
ルビーのような赤い瞳の視線の先で、少年の髪色とよく似た焦げ目が付いた団子に琥珀のように輝く醤油が塗られ、そこからまた更に一炙り。

今度こそは見つけると決意を込めて、両手に一本ずつの団子を携え、吸い込まれるように境内の横の木陰へと向かえば、示し合わせたかのように、探し求めていた友人の姿があった。
「あ~っ、いたいた!やっぱりなぁ、そろそろ会えるだろうなと思ったんだよね」
親友ナルカミの為に買い求めた団子を差し出しながら、いももちはナルカミの隣の切り株椅子に腰掛ける。
見つけ出したら言ってやりたい事は色々あったはずなのだが、親友いももちの底抜けの笑顔と、ぽっこりと子狸のように膨らんだ剥き出しのお腹を見たら何処かへ吹き飛んでしまったようだ。
団子を受け取るのと引き換えに、いももちの分もと買い求めていた鯛焼きを差し出し、仲良く甘味に浸る二人であった。

「へ、へべ…」
「へべす、です」
「へべす」
見た目はかぼすによく似ているが、試しに舐めさせてもらった果汁は酸味がまろやかでコクがある。
「ね~ね~っ!あの紺色の屋台、紅茶の専門店だって。隣はフルーツサンド!早く行こうよ~」
「待て待て、そもそもの目的はだな…」
市には調理加工後のもののみならず、畑の規模が小さく素材屋の流通網にのせるだけの生産量は賄えないが、それ故に珍しい野菜を扱う農場主もいる。
そうした食材の中にはえてして名物足り得る光る何かが紛れているものだ。
酒場の主にして武器防具商人、さらにはアストルティアでも珍しい妖精であるマユミの相棒であるクマヤンは居並ぶ珍しい食材の数々に目を光らせる。

しめ鯖とあわせて棒鮨なんて良いかもしれない。
しびれを切らしてクマヤンの耳を引っ張りながら全力で羽を羽ばたかせるマユミに促されつつも、店主とへべすの仕入れの取り決めをさくっと終わらせるクマヤンであった。

「よっ!お二人さん。久々」
紅茶スタンドでオススメ茶葉のアイスティー、フルーツサンドはやめてたっぷりとチリビーンズののったフライドポテトを買い求め木陰で涼をとる二人に、ロマンは声をかけた。
その手には噛み千切った断面に浮かぶジューシーな脂の輝きも眩しい焼き立てのジビエのフランクフルトが握られている。
「これはこれは」
「たまには酒場にお金落としに来なさいよね~。火の車なんだから」
「…そういうことはバラさないで」
かっかと笑うロマンに対して、懐事情を思い出しクマヤンが青い顔をする。

「ご無沙汰しててわりぃな、今度工房の連中総出で邪魔するわ」
「いや折角だが、そんなに席はないぞ」
「ど~せ一瞬で樽が空くだろ?椅子なり机なり即興で何とかするさ」
久々の再会に会話の花を咲かせながら、3人は穏やかな時を過ごすのであった。
                      続く
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