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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 魔剣士
レベル
: 131

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レオナルドの冒険日誌

2023-08-10 20:49:43.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『白姫異譚』その20

ヒッサァが知らされていない禁足地の情報に辿り着こうとしている頃、酋長グランザは一人、薄暗いテントの中で思案に耽っていた。
まとめ役に相応しく、老いてなお隆盛なその肉体はヒッサァをも一回り上回る。

果たしてオルセコ部族のあの若者は、この騒動にどの様な決着をもたらすであろうか。
かつての友、ヒッサァの祖父を思わせる、曇りのない瞳。
私もそのように生きられたら、どれだけ良かっただろう。
さすれば今でも部族間会議の場に、自らの心強い右腕として、彼の姿はあったのだろうか。

大魔王と勇者、災厄の王と時の王者。
突如として古のオーグリードに生まれた一角の奇異なる者は、そうした神の遣わせし者だったのだろう。
天魔と称されるまさしく天災と呼ぶレベルの脅威に対し、初代の一角の者は一族のみならず他部族へも広く共闘を呼びかけた。
これがそもそもの部族連合の起こりである。

天魔という強大な存在に対し、それでも当時の部族連合は一角の者を中心に各部族から勇なるものを仲間に加え精鋭でこれに挑み、そして………敗れた。
いや、敗れたという表現は正しくない。
彼は間違い無く天魔を討伐したが、やがて天魔の持つ異能により新たな天魔へと変貌したのだ。

絶望的な状況の中、当時の部族連合は表向き天魔へ服従を装い、裏では密かに天魔の転生能力への対抗手段を模索した。
やがて気の遠くなる年月の果て、『ゼキルの聖杭』に至った頃には、歪な共生関係が生まれてしまっていた。
魔物や新興国、未だ安定とは程遠い時代だ。
天魔による安寧と引き換えに、その後、生まれくる一角の子供を新たな天魔の身体となる生贄として差し出す。
まさしく悪魔の提案に従ってしまったのだ。

今更天魔をどうにか出来るとして、天魔が消えた後どうなるか。
天魔を後ろ盾に敵対する者達を牽制、時には滅ぼしてすら来たのだ。
他に選択肢が無かったと訴えた所で、理解してもらえる筈も、まして許してもらえる筈もない。
かくして『ゼキルの聖杭』は使われることはなく、族長の一人に厳重に隠される事となる。
やがてその族長の血筋に最後の一角の者が生まれる事となったのは、神の嫌がらせか悪魔の恵みか。

その後、最後の一角の者とその部族がどうなったかは、白姫の伝承として語られるとおりだ。
大局的に見れば、所詮はオーグリード大陸の片隅で起こった些末なこと。
一つの部族の消失と共に、かつての部族連合が魔物と手を組んでいたという不都合な事実は闇へと消えた。
オルセコ部族は連合の中にあってもかつての天魔の脅威の後に生まれた比較的新しい部族だ。
加えて族長の代理ヒッサァはまだ若く、当時の事を知る由もない。
グレンやガートラントに対する発言力と影響力を失わないためにも、今回の一件は何としても我々の手で、秘密裏に解決しなくてはならない。
ヒッサァとは別に事態の監視を命じている者から受け取った天魔と思しき魔物の再来を告げる報告書を握り締め、酒をあおる。
いつもと同じ酒が、今日は酷く辛みが強く、じくじくとグランザの胃を苛むのであった。
                      続く
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