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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 131

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レオナルドの冒険日誌

2023-08-16 20:22:25.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『白姫異譚』その27

「がっ…っ…ぐう!…ぅ」
刈り取られかけた意識を何とか引き留めたが、その刹那に追加で3発もの拳がヒッサァを打ちのめす。
何とか槍を頼りに折れず立つヒッサァを、一際大きく隆起した岩塊が鷲掴みにした。

「…終わり、だ」
その呟きには、僅かながらこの結末を惜しむような、悲しむような響きが含まれていたが、この場にそれに気付く者は居ない。
グランザの両側から神殿の柱の如き更に巨大な両の腕が天へと登り、遙か頭上で組み合った後、ヒッサァ目掛けて振り下ろされる。

危機的状況のなか、ヒッサァは迫りくる拳ではなく、耳をくすぐる何かに気を取られていた。

歌だ。
かすかに、歌が聴こえる。
この雪原、殺伐とした戦場には不釣り合いで、しかしそんな違和感など容易く吹き飛ばしてしまうような、明るく軽快な、愛のメロディ。
耳にしただけで疲れが薄れ、活力が迸るような、勇気ある歌。
吹雪に阻まれまだはっきりと聞き取れないが、この声を間違えるはずもない。

これはそうだ、テルルさんの…

『………キノコ生やしてる場合じゃ~ない~…』

いや、何だこの歌…

外連味という言葉では済まされないアレンジを加えられた奇天烈な歌詞が耳に飛び込み、再びヒッサァの意識が遠退きかけた所へ、赤い影が金髪を棚引き走り抜け、これまた馴染みある勲しが響き渡る。
「サイクロン、アッパー!!!」
地が揺れるほどの踏み込みからの渾身の一撃。
拳圧が巻き起こした竜巻が、ヒッサァを潰さんとしていた岩石の巨拳を押し戻し、さらにはそのまま瓦解させた。

「危なかったわね。貸し一つですわ」
歌詞はともあれ、マユラはテルルの情念こもった歌唱によるブーストを受けて颯爽とヒッサァを救い、そのままグランザと対峙する。
続くテルルがまるでそれも振り付けの一部であるかのような違和感ない回し蹴りでヒッサァを拘束する岩塊を打ち砕いた。

支えを失い膝をつくヒッサァ。
そこへ、彼方から獣の雄叫びが流れ来る。
『…グオオォー…!』
「今のは…」
事後にいなり邸へ馳せ参じたヒッサァは、天魔の声を知らない。
しかし、それでもただならぬ雰囲気だけはしっかりと伝わる。
「らぐっちょさん達は既にこの先…ね」
「なんか今の鳴き声?雄叫び?と~ってもヤバそうな感じ!」
「ええ…って、ちょっと、一体何です?嫌な予感がするんですけど…」
状況の確認もそこそこに、両サイドからマユラとテルルに首根っこをがしりと掴まれたヒッサァは、2人の思惑を悟って青褪める。

「「いっちょ、かっ飛べ~っ!」」
「ちょ待~っ………………あ~~~………」
マユラもテルルも職業柄、すこぶるに耳が良いのだ。雄叫びの聞こえた方向と距離、ぴったりの位置目掛けて、砲弾の如くヒッサァを投げ放つ。
本来であれば絵に描いた餅、馬鹿みたいな手段であるが、テルルの詩によるテンション効果、そして鍛え上げられた2人の膂力がそれを可能にした。
彼方へ消えるヒッサァを見やるグランザに、マユラが本題を切り出す。

「漢の勝負に水をさしてごめんあそばせ。でもまあ、彼が居ないほうが、話しやすい事もあるかと思いましてよ」
「今日は実に客人が多い。ここは禁足地だと言うに」「うふふ。集落の方にお伺いしたら、優しく貴方の居場所を教えてくださいましたわ」
「持つべきものは熱心なファンだねぇ」
情報の対価は名前入りのサイン色紙。
部族の中核人物にテルル、マユラのシンパ、いわゆるテルラーマユラーが居たのは実に幸いであった。

「…最近、白姫の伝承を調べてまわるオーガの娘が居ると聞いていたが」
「あらまあ、既にご存知でらして?ならば、単刀直入に」
じとりと睨むグランザに対し、マユラは白々しくも驚いたふりをみせる。
「「白姫の伝承について隠していること、洗いざらい、打ち明けて貰いましょうか!!」」
無言でタワーランスを構えるグランザに応じるように、それぞれ拳とマイクを構えるマユラとテルルであった。
                      続く
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