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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 131

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レオナルドの冒険日誌

2023-11-17 09:00:16.0 2023-11-17 09:43:20.0テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『There are miracles waiting for me』その17

「………あの力は…」
知の盟主からの説明に加え、その行動を目の当たりにし、従者キルルはユクが選ばれるべくしてこの場にいるのだとはっきり理解した。
「お前にも、理解ができたか」
「はい、盟主様。いかに私が無知蒙昧であったかがはっきりと…」
これが、インパスの拡張された果てなのだろうか。
キルルは、ユクに与えられた天からのギフト、その本質を悟り、寒気すら覚える。
起こる未来を前もって知る力。
ぼんやりと色でしか察知出来ないのは、那由他に枝分かれする未来の出来事という莫大な情報量から脳を守る為、無意識にフィルターが働くからなのだろう。

そして真に恐ろしい所は、その後にある。
見えた以上、それは確定した未来だ。
あろうことかユクはそれを自ら介入することにより書き換えている。
およそ、いちアストルティアの民が持ち合わせてよい範疇の力ではないのだ。
此度の知の祝祭の参加者は皆、強大な敵と対峙し、滅びの運命に抗ってきた者である。
特異なインパスの力を踏まえれば、ユクもまた、なんら例外ではない。

「さて…しかし困ったことに、これで参加者全員に土がついてしまったな。まあ、致し方あるまいて」
全問正解者が現れぬのは残念だが、そうなるよう仕向けた自覚は勿論、知の盟主にはある。
この上は最後の質問を手早く済ませ、無事送り返すのがせめてもの礼である。
とはいえ、もし間違えた場合の罰則は用意しなければなるまい。
この知の城塞に封じているかつてアストルティアに仇なした特異なモンスターの記憶の中から、誰が間違えたとしても倒せるであろう相手を見繕おうとしたところで、知の盟主はふと異変に気付いた。

「馬鹿な…どういうことだ!」
鏡面に映る光景。
正解者、不正解者を問わず、ちょうど二問目を終えた面々が集った部屋の中央に何故か現出したモンスターの姿に、知の盟主は明らかな動揺を見せる。
「盟主様…これは断じて私の仕業ではございません…急ぎ、祝祭を取り止めに致しましょう!」
始めこそユクに対し妨害を働いたキルルであったが、それに関しても参加者の生命を害するつもりなど毛頭ない。
キルルもまたその危険度を知る故に、口に手をあてて狼狽える。
「わかっている!………ぐぅっ!?」
参加者達をアストルティアへ強制帰還させようとした盟主であったが、突然その身体を内側から鉤爪で袈裟に斬り裂かれ、鮮血の代わりにその身に封じる闇が迸る。
「盟主様!?」
キルルの声を遠くに聞きながら、知の盟主は意識を失い力なく床に崩れ落ちるのであった。

異様、といえばそもそもこの城塞の全てがそうだが、ユク達が扉を潜り辿り着いたその部屋は群を抜いていた。
激戦を潜り抜けた故だろう、別れていた時間は実質10分にも満たないが、アンルシアとエステラの背中はひどく懐かしくすら感じる。
一足早くこの部屋に入った二人は、部屋の中央の不思議な造型物を調べていた。
まるで底なし沼、触れればどこまでも飲み込まれてしまいそうな深い黒に塗りつぶされたキャンバスがくすんだ金の額縁に収まり、ゆらりゆらりと宙に浮かんでいる。
よくよく見れば額縁にはあちこちに髑髏の意匠、それらはあまりにも質感が生々しく、もしかすると造型物でなく本物かもしれない。
縦も横も、身の丈の倍を超えるその巨大な額縁に触れようとした瞬間、エステラとアンルシアの背後からユクの声が飛ぶ。

「うっ…おえぇ…っ…!………すぐ、にそれから、離れ…てっ!!早ぐっ…!!」
こんなに禍々しい赤を放つものを、ユクは初めて目の当たりにした。
はばからず胃液を吐き戻し、涙の浮かぶ瞳を隠さずに叫ぶ。
一同が突然のユクの変容に戸惑う間もなく、枯れかけの柳の様に歪な二本の腕がキャンバスの闇から飛び出し、未だ奥底に沈む重い身体を引き摺りあげる様に額縁を握り締め、ミシリと悲鳴をあげさせるのであった。
                      続く
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