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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 海賊
レベル
: 125

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レオナルドの冒険日誌

2023-12-03 21:11:08.0 2023-12-03 21:54:59.0テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『最後の晩餐を虎酒家で』その3

「…捕らえた!今だよッ!リーネ!!」
ここから先は、時間との勝負である。
「お任せ下さい」
普段のフランクな口調は自然となりを潜めた。
リーネは敬意を払うべき相手を知っている。
何十年にも渡り、ミアキスは『夜行石』の被害を最小限に留めてきたのだ。
雪崩のような100体ものモンスターの猛威。
そしてその果て、鎮めるために倒すべき核となっている魔物は変わり果てたとはいえ縁ある相手である。
それがどれほどの心の強さを要するものか、想像を絶する。

飛び去らぬよう握りしめられた夜行石は、ミアキスの心に語りかける。
不滅の身体は欲しくはないか。
力は衰えず、息は切れず、それどころか無限の時は更なる強さを汝にもたらすだろう、と。
しかしミアキスは揺るがない。
「長い付き合いだ、私がつれない相手だってのは、今更、良~くわかってるだろう?」
今度こそ、10年毎のこの馬鹿げた逢瀬を終わらせる。
逃げ去ろうともがく夜行石を砕かんばかりに握り締めたその時、封印の準備は整った。

差し出されたリーネの掌から8つのピンクパールが飛び立ち、夜行石を囲んでぐるぐると舞う。
やがてピンクパールはゆっくりと水のように形を変え、夜行石を包み込んでいく。
既のところでミアキスが手を引き抜くと同時、バチンと音を立てて夜行石は液状化したピンクパールに完全に包まれ、ゴトリと床に転がった。

「………どうやって封印するのかと思ったら、なるほど、宝石魔術か。そりゃあアンタが使えても不思議はないわな」
「いえ、私は使えませんよ。これは、そのように友人が用意してくれたのです」
宝石魔術は使い手の極めて少ない秘術。
ミアキスも詳しくは知らないが、素養のない者が魔力を注いだだけで発動するように術式を組み換えるのが常軌を逸していることくらいは分かる。

「………そりゃあ、たまげたね」
「控え目に言って天才なのですよ、彼女は。ピンクパールに愛されていると言っても過言じゃあない」
不謹慎ではあるが、封印の様は実に美しかった。
あらためて、すっかり縁も腐る程の仲の友を思いおこす。
あまりに脈がなく最近は諦めかけていたけれど、やはりいつかは彼女を説き伏せ、アクセサリー屋を手伝ってもらいたい。
願望をあらたにしつつ、隙間無く覆われ白く濁った球体と化した夜行石を懐にしまう。

「封印は成りました。これは私の方で責任をもって」「ああ、任せる」
これで、10年毎のド派手な供養をする必要がなくなると思うと、本当に清々する。
今回ですら助っ人を用意してやっとのこと、次の機会があったとしたら、再び殺してやることはきっと叶わないだろうから。

夜行石が封印されたことにより、外のモンスターも全て灰となり姿を消した。
「女将さん!無事!?」
すっかりズタボロのマージンとティードが店内に顔を見せる。
「そりゃあこっちの台詞だよ。ご苦労さん。痴話喧嘩の後始末を手伝わしちまって、すまなかったね」
使用に耐えうるテーブルは1つだけ。
ひっくり返っているそれを置き直し、椅子を並べる。
「…さて、この店ともいよいよおさらばだ。アンタらが最後の客ってわけさ。なんか適当に作るから、食っていきな」
「まあ。ではお言葉に甘えまして」
ヘロヘロで答える余裕なく椅子にしなだれるマージンとティードに代わり、リーネが応える。
「…1ゴールドはお代からオマケしといてやるよ」
この流れで金とんのかよ、とツッコむ気力も今のマージンには残されていない。
ミアキスは魔物が転じた灰の中から拾い上げた金貨を親指でピンと弾き、落ちてきたところをふんだくるようにキャッチした。

「………お気付きでしたか」
悪びれるよりは悪戯が見付かった子どものようにリーネは肩をすくめた。
「余計なことしてくれるよまったく………」
この金貨が肩に刺さらなかったとしたら、アイツの爪は私に突き立っていたのだろうか。
それとも…
いや、それは考えても仕方のないことだ。
荒れ果てた厨房を最低限片付け、しめやかに調理を始めるミアキスであった。
                      続く
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