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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 魔剣士
レベル
: 130

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レオナルドの冒険日誌

2024-01-20 09:38:32.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『最後の晩餐を虎酒家で』その16

永楽と別れ、逃げるように乗り込んだ大地の箱舟がカミハルムイの駅に滑り込む頃には、すっかり夜も更けていた。
永楽によりもたらされた情報の中で一番の足がかりだったのは、百鬼夜行が必ずエルトナ大陸にて起こっているということだ。
リーネの話と照らし合わせても、エルトナ大陸にバシッ娘が居ない以上、かげろうは他の大陸へは移動していない可能性が極めて高い。

かくなる上は、カミハルムイ城に乗り込んでニコロイ王を問い詰めてでも百鬼夜行の情報を手に入れる。
不敬罪でしょっぴかれてしまいそうないなりをじにーとオスシは宥めつつ、一同はカミハルムイ城のお堀にかかる橋を渡った。
「なんだお前たち、こんな時間に…おや?いなり殿ではな…」
橋台で待ち受ける衛兵が槍を構えるも相手に気付き、気を緩めたその刹那。
音もなくその背後に降り立った影は、2人の衛兵の首に手を伸ばし掴むと、鈍い音とともに圧し折った。

「…じに!!オスシをお願い!」
呆気なく衛兵が膝から崩れ落ちる音と同時、いなりはじにーに檄を飛ばす。
夜闇と同じ黒い装束を纏うその周囲には、3つの蒼白い鬼火が舞っている。
鬼火自体ははっきりと見えるものの、その不気味な灯は周りを照らすことはなく、鬼火の中に潜む人物の姿ははっきりと見えない。
しかしながらシルエットからエルフの女性であることは見て取れた。

「…どちら様?」
いなりの問い掛けに答えはなく、ゆらっと鬼火が高さを落とすと、一直線に向かってきた。
「問答無用…!?まあ、そっちのが、助かる、けどっ!!」
鬼火とともに走りくる乱入者、眼前に狭ったアカツキの拳をいなりは受け止めていなす。

(…速い!)
徒手空拳は得手ではないとはいえ、居合術という神速の世界での戦いを常とするいなりをして、敵の拳速は驚異的なものだった。
防がれて上等、鼻や肩、鳩尾など、一撃でも貰えば大きく隙を産んでしまう箇所を狙いひたすらに拳と手刀が繰り返される。
弾く掌も手の甲も徐々にしびれが溜まってきている。刀が握れるうちに何とかしなければ詰みだ。

敵の攻撃に何処か違和感を感じながらも、正拳を逸らすに見せかけ左の手の甲を滑らせ、そのまま2歩踏み込み間合いを詰めて突き出した左肘を打ち込む。
予想通り、敵しっかり反応して顔面を狙った一撃を掌でしかと受け止めた。
(かかった…!)
左腕で視界を覆い死角を作り出し、その隙に右手で柄を握る。
「…っ!?」
しかし抜き放とうとした刀はびくともしない。
一瞬目線を落とせば、敵はもう一方の手で柄頭を抑えていた。
これでは刀は抜けない。

なんのことはない、この状況に誘いこまれたのは自分の方だったのだ。
そして抑えられた刀の向こう、鬼火の朧な光の中で敵の構えをしかと顧みて、いなりは違和感の正体に気づく。
この脚の開き、腰の位置構え。
そこから読み取れる敵の得手もまた、いなりと同じく刀、そして、居合の術である。
だとすれば、敵の刀は何処だ?

疑問に答えるように、敵の周囲を舞う3つの鬼火、その1つから唐突に刀の柄が生えいでた。
「…!?」
いなりの肘を逸らしきり、自由になった左手で肩口に浮かぶ柄を握る。
片手の握り拳でほぼ隠れるほどの短い柄、蒼白い炎の中からずるりと鞘から引き抜かれるが如く、至近距離でも取り回しの良い小太刀が刀身をあらわにしていく。
「いなり!!」
「姉さん!!」
じにーとオスシの声が酷くゆっくりと聞こえる。
その中であっても、音を越える速度で鬼火の光を写し蒼白く光る小太刀が振り下ろされた。

「がっ…!…く…!?」
身構えた鋭い痛みはなく、鈍い衝撃が袈裟に走る。
小太刀は逆さに握られ、峰の側で打たれていた。
確実にとどめを刺せたはずなのに、何故?
仁王立ちでこちらを見下ろす冷たい視線を感じながら、疑問の答えを見つけるよりも先にいなりの意識は闇へと沈んでいくのだった。
                      続く
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