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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 131

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レオナルドの冒険日誌

2024-01-27 21:43:38.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『最後の晩餐を虎酒家で』その21

「真なる敵は石塊の魔物。かげろう殿の調べでは『夜行石』などと呼ばれておるらしい。もとは宝石かただの石っころか、それが強い魔力と瘴気に晒され自我を持ち、他者に取り憑き操るようになった」
そして狸は、アカツキが逃げ出す直前の様子を思い出す。
あの時、身体の主導権がアカツキにあったのであれば、たかだか急所を狙われた如きで、ああも取り乱すものではない。
「あの慌て様、奴は今、アカツキの心の臓腑に成り代わっているのであろうな。それが知れたのはまこと僥倖」
居所がわかれば、無用に切り傷を増やす必要がなくなる。

「ねぇ、焦ってもしょうがないのは分かったけど、いなりがその、ナントカ石に拐われたのって、次の宿主にしようとしてるとかじゃないの?だったらどうしたって結界を破る手を探さないと…」
「ツスクルに残された古い手記によれば……ちょうど2日後の新月の夜、結界は開く。そしてそれまでは奴も、宿主の乗り換えはできん…らしい」
食い気味に狸はじにーへ答える。
「しかし一番厄介なタイミングだ。肉身を離れ無防備となる瞬間、防備の為に奴は無数の鬼を放つ。その群れを抜け奴のもとまで辿り着き、斬る。…儂だけで行く、と言うてもお前は聞かんだろう。連れては行くが、命の保証はせんぞ?」
そこまで言われてようやく、頭から血が下がり、そもそもこの狸に生命を救われていたのだと思い至り、じにーはこれまでの自身の不敬を恥じた。
言葉に出さずとも、狸は静かにじにーの謝意を受け止める。

「今はまあ…その為の燃料補給だ。分かったらほれ、お前も食え。精がつく」
じにーは差し出されたハツの串をひったくり、二切れで串が埋まるほどの立派なそれを一口で頬張る。
角屋に辿り着き、暖簾越しに狸の丸い背中を見た時に感じた、淋しげな様子。
酒を煽り、せめて無理矢理にでも明るく振る舞うことでほんの少しでも哀しみを誤魔化せるなら、この席にも意味はあるのだろう。

「いい食いっぷりだ」
「おっちゃん!ひなにんにく一本!あと、熱燗もね!」
「良いな。オヤジ、ひなにんにくは儂の分も頼む」
柔らかな若鶏、その合間にねぎまのねぎの要領で大胆にもにんにく一粒一粒を挟んだスタミナの塊。
艶やかな秘伝のタレの輝きをまとった二串が、やがてどんと現れる。

兄弟の契を交わすが如く、とっくりから熱燗を注ぎ合い、きゅっと一息、口内にひなにんにくを迎え入れる準備を整える。
辛めの酒で潤った舌の上で、まるで果物と勘違いするほどのにんにくの甘みと若鶏の旨味が混じり合う。

ああ、こんな状況でなければ、きっともっと楽しい酒宴になったであろうに。
兎にも角にもいなりを助け出し、かげろうを探し出して、またこうしてこの店に押しかけよう。
その時は勿論、たぬきちも一緒に。
胸の内で早くも勝手にあだ名を名付け、一時の協同戦線をはる仲間と腹を膨らますじにーであった。
                      続く
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