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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 海賊
レベル
: 103

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レオナルドの冒険日誌

2024/02/11 15:48 (2024/02/15 17:53 更新)テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『最後の晩餐を虎酒家で』その32

夢を、見ている。

山奥に打ち捨てられていた古民家。
そこが、心眼たぬき、刑部権左衛門本近と、在りし日のアカツキのささやかな住まいであった。
刑部に拾われた際はまだ幼かったアカツキであるが、成長するにつれ、メキメキと父親譲りの剣の才を発揮し、出自の助けもあってではあるが、一介の冒険者からカミハルムイ城に召し抱えられるまでに上り詰めた。

全ては、幼き日に見た憧れの剣士、かげろうの隣で刀を振るうため。
先任の御庭番衆が齢により役を解かれ、千載一遇の機会が巡ってきたのだ。
「…始めぇ…ッ!!」
育ての父の檄のもと、自宅の小さな庭で最後の試験として相対するは、恐れ多くも、かげろう本人。

自分よりも更に幼いにも関わらず、既にその身は免許皆伝、名実ともに、アストルティア最強の剣士である。
その刃は待ちを嫌う。
合図に被って感じるほどの即応で残像を引きながら踏み込み、一息に太刀を抜く。
かげろうは初手で様子見などという欠伸が出ることはしない。
咄嗟の動きからの刃ですら、確実に急所を狙った確殺の一撃だ。

知っている。
初めて相まみえたその日から今日この日まで、ずっとずっと憧れてきたのだから。
こう来るだろうと身構えていた甲斐あって、左胸目掛けて迫りくる刀をかろうじて逆手で抜いた小太刀でいなす。
出来れば受け止め、隙を生みたかったが、当たり前に振り抜かれ、体勢を崩す事なく左、右、また左と一方的な連撃を、小太刀に太刀も加えてまさしく首の皮一枚で凌ぐ。

「…昔を思い出すな」
何合目か数えるのも億劫なぶつかり合いの果て、ぽつりとかげろうは漏らした。
夜行石を宿した死体。
過去の記録を紐解くに、その仮初で傀儡の生命は、10年が限界らしい。
斬撃を正確に凌いでいるが、アカツキの瞳は既に光を失っており、心此処にないままに、刀を振るっているように見える。

アカツキを御庭番衆に迎えるかどうかの試験の折も、幕開けからこのように一方的な展開だったと覚えている。
それが、少々腹立たしかった。
こいつはもっと強い。
3撃目と4撃目の間、斬り返すことができた。
全力を出していない。
品定めしているのはむしろ自分の方だとばかりに、あえて防戦に徹している。

馬鹿にしているのか?
当時はそう誤解し、打ち解けるまでに無駄な時間を要した。

そうではない。
そうでは、なかったのだ。
いなりという稀有な奴を知った今なら、あの時のアカツキの心境が、わかる気がする。
正直信じられず、光栄で恐れ多い話であるが、いなりと同じくアカツキもまた、こんな私の剣に憧れてくれていたのだろう。
防戦に徹することで、最も間近で私の剣に見惚れていたのだ。

「かげろう殿、助太刀致す!」
じにーに送り出された刑部もまた、戦線に加わった。二人がかりは少々気が咎める。
しかしながら、この飢えと渇き、恐らくこの身は捕らわれたまま一週間程は経っていて、その間もちろん飲まず食わず。
正直な所、限界が近い。
そして、アカツキの亡き骸を取り戻すは、今しかないのだ。
アカツキもまた限界を迎えているであろうに、小太刀を曲芸よろしく順手逆手と取り回し、身体を半歩引き間合いをずらすフェイントまで交え、いなりと刑部、手数の増した斬撃を捌き続ける。

「………くッ…」
しかしこれは少々卑怯じゃないか?
かげろう様に加えて、養父まで相手にするのは、さすがに荷が重過ぎる。
もっとかげろう様の剣をまじまじ見ていたいのだが仕方がない、何としてでも、この試験に落ちるわけにはいかないのだ。

突き出した小太刀の先で、振り下ろされんとしていたかげろうの二刀、その交差点を正確に抑え、一方で仕込み杖が抜かれるより先に太刀を振るう。
両者の斬撃の起こりを抑えると同時にすかさず二刀を手放し、切り札である野太刀に手をかけた。
長大かつ超重量な得物なれど、鍛錬を重ねたその剣速は、かげろう様であれど追随を許さない。

ただ1つの、技を除いて。

勝ちを確信したその瞬間、風が、吹き抜けた。

「………大きく、なられましたね」
交差式逆手居合、『遠雷』。
試験に立ち合って頂いたあの時には、未完だった技だ。
ついぞかげろう様の極致と言えるその技を目にすることないまま敵と相討ちに終わることが、今際の際の心残りだった。
ようやく霞が晴れた目でとらえたかげろうの姿は、よく知るそれと異なって背も並び幼さが抜けていて、辿った時間の長さを感じた。

長い、本当に長い、悪夢だった。
それに終止符を打ってくれたのが、他ならぬかげろうであることを幸せに感じながら、アカツキはただ静かに、眠りにつくのであった。
                      続く
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