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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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レオナルドの冒険日誌

2024-02-22 22:28:32.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『最後の晩餐を虎酒家で』その33

口火を切り鞭をふるったリーネは、すぐさま失策を知る。
「うっそ…そうくる!?」
悪鬼坊の足首に巻き付いたリーネの鞭。
片足を引っ張り上げられ体勢を崩す前に、自らいなり達に向かい跳び上がって、悪鬼坊は高く振り上げた刀を着地とともに叩き付ける。
「まずはお前だ」
悪鬼坊は既に3人を観察し終え、一番弱っているのが誰かを判別している。

爆発の如く飛び散る礫に紛れていなりへ距離を詰め、先の宣言通りに首を刎ねようと刀を真横に振るう。
(なんて馬鹿力…!)
咄嗟に刀を立て防ぐもそのままに圧され、踏み締めた足がずりずりと地に線を引く。
悪鬼坊は終始指先に柄を引っ掛けて振り回すような、いい加減で力ない動きに見えて、その実、ぴくりともその片腕で握る刀をいなりは押し戻すことが出来ず、擦れ合う刃先が火花を散らす。

この鍔迫り合いを好機と見たじにーが、卑怯と誹られようともと悪鬼坊の背後からガテリアの宝剣を振りかざす。
鋭く突き出された刃先はしかし、振り向きもせずひょいと後ろ手に回された悪鬼坊の掌にしかと掴まれ、巧みに力点を歪められたガテリアの宝剣は根本から呆気なく折れた。
「そいつ口説くなら許可取れっつったろ、この◯◯◯◯◯◯お魚野郎!」
柄だけとなってしまったガテリアの宝剣、しかしじにーはまるで怯まず、罵詈雑言を伴って柄をメリケンサックの代わりに悪鬼坊の側頭部へお手本のような右フックを叩き込んだ。

さしもの悪鬼坊も、予想だにしなかった衝撃に吹っ飛び、錐揉みながら地を弾む。
「ふぅ…っ!」
じにーはスッキリしたと息を吐くと、今の一撃でナックルガードも歪み、もはや何としても用をなさないガテリアの宝剣を投げ捨てた。
「気ぃ持ちイイイ!くはははっ!!」
側頭部から黒紫の腐敗した血を噴きながらも、心底愉しそうに悪鬼坊は笑いながら立ち上がる。

完全に虚を突いたのだが、実際、ダメージはほとんど無いのだろう、鈍く抉られたその頭の傷もカッカと笑ううち、見る間に塞がっていく。
「…おもしれぇ!気が変わった!おいそこの魚女!お前もこっち側に来いよ!」
びしりと指をさされ、じにーは露骨に顔をしかめた。「キモっ!指差すな!こっち見んな!!」
「お前、よく見りゃ随分と良い感じに着飾ってんじゃねぇか。顔も悪くねぇ。その美しさ、永遠のものにしてぇだろ?あの石を受け入れればよ、老いも衰えもねぇ。誰かに殺されちまった所で、こうして俺みたいにまた身体を獲ることも出来る。最っ高だろ?断る理由ないよな?な!?」

「…あいつ、美ってもんが、わかってないね」
「ほんとに、ね」
もとより最悪な印象を更に悪化させられる悪鬼坊の才能に、じにーとリーネは驚きを隠せない。
二人の知る、リリィアンヌブランドの専属モデルの最高齢者は、今年で齢80を迎える。
老いすらも楽しむのだと、にっかと笑い実に様々なアドバイスをくれる大先輩の皺くちゃな顔は、年齢的な全盛期と自認する今の自分ですら、足元にも及ばぬ程に美しい。
そんなふうに、自分も歳を重ねたい。
「まっぴら御免だね」
悪鬼坊に拒絶の言葉を吐き捨てる。
重ねる時の中で、成長し変化していくことこそが、真なる美しさなのだと、幸いにもじにーは知っている。
「………あっそ」
玩具に飽きた子供のように、あっさりと呟く。
「じゃあ、もういいや、壊れちまえよ」
ぶんと刀を空で振ると、その刀身が青白い炎に包まれる。
その勢いは覆い尽くすだけに終わらず、刃を延伸するように迸った炎はやがて大蛇を象り、獲物を品定めするように悪鬼坊の頭上で鎌首をもたげる。

大蛇の尾に連なる悪鬼坊の腕が、指示を出すように実にゆったりと動かされる。
「あれは、まずいっ…!」
咄嗟に動いたリーネの叫びを掻き消すように、ぶおんと大気が悲鳴をあげる。
まるで洪水の如く炎の大蛇が身をうねらせながらいなりたちに襲いかかり、辺りを焼き払うのであった。
                      続く
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