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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 131

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レオナルドの冒険日誌

2024-04-07 12:41:19.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『calm before the storm』その8

マダンテカノンの威力は計器による事前の効果予測通りに凄まじく、天才に楯突いた不届き者達は見事残骸と化した。
しかし、何か嫌な予感がする。
ただそれだけのことで、ケルビンは管制室から飛び出した。

それが功を奏し、マダンテカノンを放出し終わり砲塔と入れ替わりで再び上昇した管制室は、城門から一繋がりで撃ち貫いた熱閃により吹き飛び、ギガパレスは制御を失い墜落した。
もしそのまま管制室に留まっていれば、末路は言うまでもない。

如何にも狙ってくださいと言わんばかり、光学兵器も兼ねているとはいえ2本の角に加え、瞳のような切り欠きまであしらわれた天守閣は、もとよりケルビンの趣味には合わない。
基幹システムを移設予定だった予備の管制室に辿り着き、ケルビンは額にびっしり浮かんだ冷や汗を拭った。
己の生命が危険に晒されたなどということは、ケルビンにとっては取るに足りない些末な問題だ。
ケルビンが恐怖を感じるのは、自らの頭脳、持てる知識をもってして説明のつかない事象を目の当たりにした時である。

「…知らん間にナドラガンドに潜航したとでも…?…いや、ここは変わらずチョッピ荒野だ、間違いない…」
キラークリムゾンだけなら、まだ分かる。
何なら今外に散らばる残骸を見て取れば、憎たらしいおきょう如きでも製造可能だろう。

「…何故こんなヤツが、ここにいる………」
しかしながら、コレはもはや説明がつかない。
「馬鹿な…ここは、チョッピ荒野だぞ………」
オウムのように繰り返し同じ言葉を喋るは阿呆の所業、という辞世の句を持ちながら、それでもキラークリムゾンを目の当たりにした時と同じ言葉をひとりごつ。

「真紅の身体…伝承にきく古の竜、レグナード…なのか…?」
管制室が吹き飛ぶ直前に辛うじてカメラが捉えた、大口を開き極大閃熱呪文を熱線に変えて解き放つその異形。
沈黙したメインカメラに代わり、城壁に備え付けられたサブカメラがその後の紅き竜の行動を捉えていた。
極大閃熱呪文により大穴の開いた城門、しかしその穴は竜の巨躯が通るにはまだ狭い。
紅き竜は身にまとう銀の飾りを鈴鳴らせ、鋼鉄の扉を易々と引き千切ると、威風堂々ギガパレス内へまかり通った。
時間にして30秒に満たないその映像を、ケルビンは人差し指が折れ曲がらんばかりに繰り返し再生する。
何か、ある。
必ずあるはずだ。
この不可解な状況を説明する、何かが。
瞬き一つせず画面を見つめ、チョッピ荒野の生態系を逸脱したモンスターが連続して出現した理由を探ると同時に、ケルビンはもう一つの事に考えを巡らせる。
すなわち、敵の目的は何か。
ギガパレス内はもちろん徹底的に解析している。
マダンテカノン、他にも種々砲台を備えるとはいえ、敵は自らそれらを破壊してみせた。
かつてはヴェリナードの軍隊規模のモンスターがひしめいていたであろう兵舎内には、錆びついたてっこうまじん達の他は大量の骨が残るのみ。

敵がキラークリムゾンを生産、調整する技術を有しているとして、それらを3体も注ぎ込むだけの価値あるものがギガパレス内に存在するとは考えられない。
となれば………
「………!映像一時停止!!画面E3を拡大…さらにG7を拡大…」
敵の狙いに気が付くと同時、竜の背後に垣間見える、地に散らばる装甲の破片にケルビンの目が止まった。
それは、チョッピ荒野に相応しくはないが、しかしありふれてはいるキラーマシンの『青い』装甲だ。
思い返せばギガパレスの接近警報には、キラーマシン2と出ていた。
いざ蓋を開ければそこにはキラークリムゾン、しかし散らばる残骸の色は青、入れ替わるように現れた、レグナード………

「…紅…赤………赤く見せる何か…液体………血液…神の、血液!」
知識は何よりも強い武器である。
レンダーシア近海にエテーネ王国が出現する遥か以前から、ケルビンは各地に遺された伝承を調べており、錬金術にも造詣が深い。

そのきっかけとなったのは、当時から500年は経っていようか、一族に代々伝わる一冊の日誌である。
そこには、ケルビンの御先祖様と一時期、共に冒険したというドワーフの錬金術師サン・ジェルミにまつわる記述があった。
そこから錬金術に興味を持ち、やがてスレア海岸で回収した彼女の研究記録の写しには、まさしく今の状況を説明しうる一節があった。

「…サンプル587!そうか!そういう事か!!フハハハ、やはり吾輩に理解の及ばぬ事などありはしないのだ!フハハハ!!」
しかし分かったところで未だ状況は何も好転していないことは、ケルビンにとって些末な話である。
3分41秒にわたって自らを悩ませた問題にケリがつき、感極まって溢れた高笑いは、やがて地響きにより天井の一部が落下しケルビンの頭部を直撃するまで続いたのであった。
             続く
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