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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: 海賊
レベル
: 125

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レオナルドの冒険日誌

2024-04-15 12:53:03.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『calm before the storm』その11

「………自律思考回路に多々問題を確認した」
収穫されたジャンボ玉ネギの如く宙に浮かびながら、ケルビンはメタルソウラの欠陥を悟り眉をしかめた。ギガパレスをいち早く起動させようと逸る気持ちで製作にあたったのが仇となったか。

先の日誌と同様に先祖代々伝わる遺物、金色の竜骨『ゴルドスパイン』ーーー
地脈エネルギーを吸い上げ制御・伝達する特性をまだ知らぬ頃に取引で2つを差し出してしまい、手元に残るはたったの1つしかない超貴重品だ。
失われていたギガパレスの動力源にゴルドスパインを転用するにあたり、鹵獲したマシン系モンスターをベースにしたウェディ型機械人形に組み込むことで自衛能力を持たせたのが、このメタルソウラである。

完成早々にギガパレスと接続してしまい、自律稼働をさせたのは今まさにこの瞬間が初、誰に似たのか、さっそく創造主に対してあまりにも不敬が過ぎる。
今の事が済んだ暁には、思考回路を廃し遠隔操縦型に組み替えることをケルビンは心に留めた。
「…さて、どうせ貴様らも賊だろう。戦闘試験にはちょうど良い」
自らの芸術作品に自信はあれど、ぶっつけ本番でサンプル587に挑ませるは愚行である。
宙に浮かぶ無機質な瞳が、モルモットを捉える。

「「…!?」」
メタルソウラとケルビンの共に珍妙ななりはさておき、その身に秘める危険性と破壊力をユクとミネアは既に目の当たりにしている。
「とにかく広いところまで!」
「同感です!」
動力室へ続くこの狭い通路では逃場がない。
曲がりくねった道を幸いに、ユクとミネアは来た道を引き返す。

メタルソウラの接続が外れたことで今度こそ完全に機能停止したギガパレス内だが、足もとの非常電源だけは赤く点灯し、幸い進むに支障はない。
「逃がすか!メタルソウラ、侵入者を追跡、徹底排除だ!」
「アイ、マスター」
ピンと突き出した右腕にケルビンをぶら下げたまま、命令を受けてメタルソウラは走り出す。

「あっ、ちょっ、先に吾輩を降ろ~~~………」
失策を悔いた時にはもう遅い。
「コマンドヲ聞キトレマセンデシタ。第一目標ヲ優先シマス」
己に非はない。
右腕を除いた肘と膝をピッタリ90度に角ばらせ、命令を果たすべくメタルソウラはしゃかりきに走った。
「…おおおお~~~ッ!?」
何故だか聞こえる敵の悲鳴を訝しみユクが振り向けばそこには、こちらを追い掛ける銀色の破壊兵器の腕に吊られ、たくましい毛根故に髪が引きちぎれることもなく、結果水風船のごとく乱反射するマッドサイエンティストの姿がある。
「わあああっ!?何なのもう!!」
恐ろしいんだか間抜けなんだか、方向性は一つに絞ってもらいたい。

切に願い走り続けること数分。
「…!ユクさん!!」
「ここならっ…!」
もとは謁見室か食堂か、古ぼけ擦り切れて穴だらけの絨毯の上を、ここまでの疾駆の勢いに滑りながらも踵を押し込み反転と制動をかけ、共にタロットへ手を伸ばす。

同じくタロットを得物とするが、そのあり様はまったく異なる。
塔のタロットを手繰り寄せ、掲げたそれから雷を招来するユクに対し、ミネアは握り拳の指と指の間に挟み持つ、鋭く研ぎ澄まされた銀縁で覆われた3枚のタロットカードそれそのものをスローイングダガーのように投げ放つ。

「………敵対行動確認、防御シマス」
この段になってようやくケルビンを手放したメタルソウラは、雷光よりも疾い銀のタロットを、やはり角張った動きで正確に掴み取ると、降り注がんとする雷めがけて放り投げ、避雷針とした。
散った雷によりカビ生えた絨毯の燃える異臭の中、慣性で駒のようにくるくると回った後にようやくケルビンはユクとミネアに向き直る。

「…うう…ふぅ………貴様ら…もう、逃げるのはおしまいか…あ、ちょっと待て」
ふらっふらに脚を千鳥らせながら、ケルビンは不意に自ら話の腰を折る。
「オェッ………」
くるりと背を向け、倒れ込むように四つん這いになったケルビンの口から、しゃぱーと虹(自主規制)が出た。
あれだけシェイクされたのだ、嘔吐するのもさもありなん。
敵に構わず畳み掛ければ良いものを、しかしながらあまりにも情けない敵の姿に、ユクもミネアも攻撃の手が止まり、瞠目する他ないのであった。
                      続く
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