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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 131

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レオナルドの冒険日誌

2024-11-07 14:08:58.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『其れは誰が夢の果て』その37

そしてユクよりも一足早く、失われたはずの瞬間移動呪文の燐光をまとわせウェナ諸島に2つの影が降り立った。
「………随分と、久しく感じるな」
かつては人間種族を装い、耳を丸めた事もあったが、今は偉大なる父から継いだ姿を偽ることはない。
尖った耳と僅かにウェーブのかかった長髪、端麗な容姿はエルフを思わせるものの、ウェディかオーガに匹敵する立派な背丈は異様である。
されど、赤い羽根帽子に外套、腰に下げたレイピアといった魔法戦士然とした服装が、ここがヴェリナードということもあり青年の姿を景色と馴染ませる。

「はい、私もこの風、懐かしゅうございます」
こちらは至って標準的なエルフの姿をとる側仕えの少年が、潮の香りを感じとり慇懃に同意した。
「さて、感傷も程々にし、先を急がねばな。滞在が長引けばその分、不在の間の些事を押し付けたライセンから絞られる。それに…」
一度話を区切り、魔族の青年はニヤリと少年に微笑みかける。

「所用を早く済ませれば、そなたが姫君に会いにいく暇もとれるやもしれんしな」
カッと一瞬にして頬が熱く火照るのを感じる。
敬愛する主君が、斯様にいたずらな笑みを浮かべることができるのだとは、少年は思いもよらなかった。

「………な、な…私はそのような…」
「クク、そういう事にしておこう」
確かに此度、アストルティアへの側仕えに立候補したのは間違いないが、それは自分の立ち位置的に最も相応しいと考えたからだ。

長が魔界を離れるならば、不在の間はそれなりの者が代わりに立たねばなるまい。
であれば、次席たるゴオウとライセンが残るのは必定であり、自ずと残る側近の中から、いずれエルフに変化できる自分に白羽が立つだろうと、指名より先んじて申し出た。
しかしながら、果たしてそこに欠片も下心がなかったかと言われると、無意識のうちまでは自分でも計り知れない。

赤面し慌てふためく少年を微笑ましく見つめながら、青年はつい昨晩の会談に思いを巡らせた。
「…そなたには、縁あるルシナ村に出向いてもらいたい。これもまた、この魔界とアストルティアを繋ぐための一助である」
豪奢なブラッドに染められた絨毯の伸びる大魔王への謁見の間にて、青年は賜った勅命を訝しんだ。

相手は歴代の大魔王を選定してきた魔仙卿、断るという選択肢はない。
しかし、縁といえば聞こえは良いがその実、彼の率いる太陰の一族はとうのルシナ村を蹂躙した身である。挙句、一連のウェナ諸島侵攻が敗れた果てには、ディオーレ女王の口添えと冒険者たちとの繋がりがあった故とは言え、厚顔無恥にも暫くの間、近くの森を間借りするなど、負い目しかなく到底顔向け出来る立場ではない。
そのことは魔仙卿も大魔王より聞き及んでいるはずだ。

隷属と恭順は違う。
得心がいく理由を問おうとするもしかし、その内心の惑いは魔仙卿にはお見通しであったらしい。
青年が口を開くより先んじて、魔仙卿の穏やかな声が響く。

「…此度の事案はそなたの父、魔公王イシュマールの権能に起因する」
「…!」
何故それを、は愚問であろう。
魔族の歴史、代々の魔王のことを誰よりも詳しく知る相手だ。
「…委細、承った」
もはや断る由もない。
詳細の記された羊皮紙の巻物をイシュマリクは恭しく受け取るのであった。

さて今は詮無き思案もここまで。
気まぐれに配下を悶々とさせようとも、スパッと切り替えさせ置き去りにはしないのが名主君たる素質である。
「来たる大魔瘴期、アストルティアの民と魔族との関係を悪化させる可能性の種は潰さねばならぬとはいえ、魔仙卿も大魔王どのも全く人使いが荒い。しかし、過度であれ、その期待には応えてみせんとな。…頼りにしているぞ」
「…はっ!お任せください!!」
火急の道行なれど、あくまでもルシナ村との接触は必要最低限、瞬間移動呪文でど真ん中に転移するなど論外である。
ここからは陸路と海路、2人は渡し守の立つ桟橋へと足を向けるのであった。
                    ~続く~
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