いやね。本編で拾われるかも知れないくらいには、本当に美味しいネタなんで、使うか悩んだんですけど、自由にやっちゃえ精神で!
二次創作ですので、本編とは矛盾する点が発生する可能性が有りますが、そう言う事もあるかも位のおおらかな感覚でお楽しみ下さい。
また、使わせて頂いた突入部隊の方で、不快に感じた方は連絡下さい。削除・修正等対応します。
・・・どうしてこうなったのか。
突入部隊総司令官兼このレヴィヤルデの艦長であるロスウィードは、眼前に立つ鬼の様な形相のプクリポ(到底プクリポがして良い顔を通り過ぎている気がする)のリョーコを正座で見上げながら、1人ここまでの顛末を回想していた。
事の顛末は1時間程前まで遡る。
「損傷部分は区画毎に纏めて報告!危険性の高い部分は既に完了しているので、船足を落とさない範囲内で修理を進める!」
「整潮翼上部破損があるから、速力が落ちてるわ!とにかく航期短縮に繋がりそうな物を最優先でお願い!」
オセアーノンの撃退から丸一日。最低限の修理を完了したレヴィヤルデ司令室では、主だった面々が矢継ぎ早に指示を飛ばし先行したレヴィヤットを追っていた。
「ああ、その区画は最低限の補修をするそうだから、手が空き次第あおいさんに行ってもらう。そっちはブラオバウム君の振り分けだから、資料を持って行ってくれ。は?食事が味気ないからちょっと漁に出る!?いや待て流石にそれは待ってくれ!?」
中でも司令官であるロスウィードは、自身の仕事の中に紛れ込む冒険者(自由人)の突飛な発言の対応にも追われていた。
「ふむ、やはり不要なズッシード管を排出したのが功を奏していますね。これなら1日か、上手く行けば半日遅れ程で離宮に到着できそうです。」
「そうだな。アンテナが治っていない以上、アスカの状況が分からない事が不安要素・・・ッ」
話をしている途中、ロスウィードが体勢を崩しかける。襲撃から1日以上の時間不眠不休で動いていた結果だった。
「ちょっと司令官!いい加減あなたも少し休んできなさい!暫くは私たちでやっておくから!」
リョーコの提案に難色を示すロスウィードだったが、諦めた様に立ち上がった。
「そうだな、戦場で居眠りする訳にもいかないし、少し休ませて貰おうか。」
そう言葉を残し、ロスウィードは司令室を後にした。コツコツと廊下を歩くと、流石に狭い潜水艦内では、何人もの冒険者とすれ違う。
艦を運用するスタッフとは違い、専門的な知識を持たない冒険者は手持ち無沙汰で暇を持て余していた。
回収したドルボードや武器の整備をするネコギシ達、かいりとユウリは何やら伝説や冒険譚について語り合っているのだろうか?かいりの傍に白い妖精ことマユミしか居ないのは気になったが。
そう言った各々の過ごし方を見つつ、時に話しかけられれば2、3言葉を交わし、ロスウィードは自室に向かって歩をすすめる。視界の端にデブニとライティアが組手をしているのが映った気がするが務めて無視したようだ。
そうして自室の前へと着いたロスウィードは、一呼吸置いてから扉を開いた。