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星辰の羅刹王

ミャジ

[ミャジ]

キャラID
: PH644-410
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 120

ライブカメラ画像

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ミャジの冒険日誌

2019-12-20 15:17:58.0 テーマ:その他

王手するより縛りと必至~蒼天のソウラ二次創作⑧~


ラズが違和感を感じているのと同じ頃、アレスとミャジの魔法戦士2人も似た違和感を感じ始めていた。

「ハァッ!・・・キリがない・・・キリがないが・・・」

広場に群がる敵を目にも留まらぬ早業で細切れにし、一息付きつつ呟く。

「ど~も妙だね。あの骸骨亀もどきが出て来て、本気でこっちを潰しに来たと思ったんだけどっ!」

レジェンズロッドをまるでハンマーの様に振るいアクアメーバを脳天から潰しつつ、ミャジが答える。
両手杖と言う武器は、接触した相手から微量な魔力を抽出する事が出来る。それを自らの魔力として補給する為、ミャジは広場を離れ結界の前まで移動していた。
逆に言えばそれが出来る程上層の広場からの援護には余裕があると言う事。

「ああ。だが、こちらから打って出れる程手ぬるい攻めではない。囲い込んで叩こうと言う魂胆ではない・・・か。」

一騎当千などと言う言葉がある。だが、現実の戦闘では1の英雄も100の兵士に踏み潰される。数の暴力と言う物は残酷に現実を叩き付ける。

「得体が知れないね~このままだと、無駄に兵隊を浪費するだけ。明らかに攻め落とそうとする動かし方じゃないよね?」

ミャジの言うように、城攻め、街攻めともなれば、少なくない距離を移動する。必然補給線は長く必要になり、長期戦ともなれば、兵站等の問題で先に疲弊するのは攻める側の軍になる。
にも関わらず、攻め手に性急さを感じないどころか、むしろ焦らす様に少数の兵が何度も攻めて来る今の状況は、集団戦の経験がある2人にとって、違和感を感じるもので有った。

「ここまで来ると何か目論見が有るのは間違いない。とすれば、この防衛結界起動するのが先か、その策が来るのが先・・・か・・・」

アレスの声が尻すぼみに消える。
顔を上げ、空を見る。昼過ぎに始まった防衛戦。天頂に有った太陽は『既に水平線と同時に見える所まで降りて来ている』その事実に背筋が凍る。
そんな可能性があるのか。だが、そうだとすれば辻褄が合う。



そして、その瞬間は直後に訪れた。



太い物が断ち切られた感覚。同時に、魔力を充填する為重低音を響かせていた防衛結界が完全に沈黙する。
「えっ!?」

驚愕に思わず自身の後ろに立つ結界を見上げるミャジ。魔法戦士団として何度か参加した防衛戦でこの結界を使う事はあれど、この様な動作を見た事がない。

「オイ!これで結界とやらは発動してるのか!?」
「・・・いや、防衛結界が発動すれば、大量の魔力放出で魔物を退ける。こんな静かになったりはしない・・・ッ!」

アレスが睨むのは未だ桟橋の玉座に座る敵の首魁。その視線に気付いてか気付かずか、ネブドは心底愉快な様子で、再びこちらに声を届ける。

「どうした?冒険者共?何か目論見が外れるか、それとも不幸な不備でも有ったか?」

白々しいその台詞に、アレスは奥歯が軋むほどに歯噛みする。そう。自分達冒険者だって、武器を鍛え、技を鍛え。そうやって魔物や魔族に抗う為に知恵を絞る。

それを魔族がしない保証が何処に有ると言うのか!

事前に結界のチェックを行なっていれば?否、襲来まで余裕があったとは言え、そこまで手を回せる人員は居なかった。
ではそもそも作戦が間違っていたのか?それも否、あの人数では、冒険者達はあの選択をせざるを得なかった。

恐らく、全てネブドの作戦の内だったのだろう。

ジュレットの街を孤立させ、戦力を削ぎ、そして、最後の手段の防衛結界に細工をする。

そして、ネブドが追い打ちの一手を放つ。

「さあ、これで詰み(チェックメイト)だ!」

ネブドが腕を振り上げると、地獄の底から響く様な鐘の音が、ジュレットの街に響き渡る。
そして、それに真っ先に気付いたのは、上空で街全域を見回すソメイであった。

「うそ!?『ジュレー島上層』側の入り口に魔物です!ばけガニが数体と骸骨亀みたいなのが1体!あと見たことない鐘みたいな黒い奴が5体!」
「うええええ!?それって魔鐘じゃないの!?」

魔鐘。それは言うなれば『魔物用の旅の扉』とでも言うべき魔物。自身に戦闘能力は無い物の、一度鐘が鳴れば、数体の魔物をそこに転移させる。
それが、5体。それも今攻め込んで来ている軍勢とは逆方向に。

「挟撃された・・・!」

今から駆け抜けても、一度目の召喚には間に合わないだろう。ソメイを向かわせる事も考えたが、バナゴルが居る以上流石に単騎では危険過ぎる。

敵の本拠地に旅の扉の如き魔物を送り込む。
皮肉にも、正に今遂行されている海底離宮突入部隊の作戦を、冒険者である彼らが決められた形であった。

鐘の音がジュレットの街に響き渡る。
まるで、ここまで奮闘して来た彼らを嘲笑うかの様に。

不幸の音色は、低く、重く、響き続けるのだった・・・
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