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星辰の羅刹王

ミャジ

[ミャジ]

キャラID
: PH644-410
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 120

ライブカメラ画像

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ミャジの冒険日誌

2020-02-04 21:44:01.0 テーマ:その他

潮騒鎮まり旅立ちは近く~蒼天のソウラ二次創作24~



海猫の鳴き声が穏やかに響く。
漣とペンを走らせる音が響くのはジュレットの街に有る宿屋の一室。
そこでミャジは、今回の防衛戦その顛末を報告書として纏めていた。
嵐の様な防衛戦から2日。街の人達も避難から戻り、街は復興の為に動き回る人々の活気に満ち溢れている。

終わってみれば、決着は呆気ないものだった。





両の腕を切り飛ばされたネブド。その肩からは魔瘴が絶え間無く溢れ出る。
防衛結界も残り僅かな時間ではあるが魔力を放っている。

「まさか、ヴェリナード攻略の足掛かり程度に考えていた街で、私が敗北するとはな・・・」

冒険者の綱渡しの様な策の数々。
その無茶に想いを巡らせ、ネブドは薄く笑う。
自身の事など確認せずとも分かる。両の腕が無いこの状態では、防衛結界の魔力に耐え切れず、ものの数分と持たず自身は消滅するだろう。
せめて一撃と考えが過ぎるが、そこまで至るともはや無様だろう。先と違い油断の無い冒険者達に、そんな攻撃が届くとも思わない。何よりこの闘いと自らの誇りに傷が付く。

消え行く意識の中なお思考が巡る。
何処かに失敗は有ったのか。
自らが出撃したタイミング、策の数々、部隊を投入するタイミング。
・・・恐らく、粗を探せば幾らでも出て来るだろう。だが、そんなものは結果でしか無い。後出しで言葉だけを投げ掛ける凡夫に耳を貸す義理など有りはしない。

「ああ、唐突に訪れた終の戦場だったが・・・良き闘いであった・・・!」

一陣の潮風が砂浜から広場まで駆け抜ける。

砂を僅かばかり伴ったそれは、冒険者達と、そして笑みを浮かべたネブドの体を撫でる。
風が砂塵と共にネブドの意識を吹き流して行く。
巻き上がる潮風が掻き消えると、そこには天に昇る魔瘴の残滓と突き立った彼の愛槍が残るのみとなっていた。


ネブドの撃破。これを持って、ジュレット防衛戦は事実上終結した。





ペンを一度置き、背筋とヒレをうんと伸ばす。
ミャジ自身、ネブドが倒れた後の事はあまり覚えていないのだ。
それでも書いておかねばユナティに後々怒られる。故に真面目に筆を取りはするが。
避難している町民を呼び戻しに行くのは幸いにしてアレスの友人だと言うリュウガと、彼と一緒に居た二人の冒険者が行ってくれた。
リベリオとマンマーは流石に町民と会うつもりは無いとの事で、早々に猫島へ帰って行った。猫島には後日礼の品と挨拶のため正式かつ秘密裏にヴェリナードから使者が出されるだろう。
一方ネブドと戦っていた冒険者の面々は、フラつく足で何とか宿屋のベッドへ倒れ込むと、泥のように眠ったのだった。

「そこからは宴会に復興に報告書の作成に・・・うあー!早くヴェリナードに戻りたいよー!」

いよいよ書類との睨めっこに飽きたミャジは両手足をバタつかせる。本来ジュレットに滞在する予定の日数から優に倍は経過していた。

「ふぎゃっ!?」

椅子に座り暴れた結果そのまま背中から盛大に倒れ込む。
涙目になりながら起き上がったミャジの目線の先に白い装束を纏ったエルフの男性が映る。言うまでも無く、様子を見に来たアレスだった。

「駄々を捏ねたって仕方ないだろう。俺だって早く戻れるなら行きたいさ。」

つい数日前何処かでした様なやり取りに、ミャジは吹き出す。一拍置いてその笑いの理由に気付いたアレスは、少し頬を染め早口で話を続ける。

「箱舟の運行再開の目処が立った。明日の便でヴェリナードに出発だ。」
「本当!?」

肩を掴まれ揺さぶられながら、アレスはなんとか頷く。それを見たミャジは目を輝かせるとそのまま外へと走り出す。

「ソメイちゃんとみなゆりちゃんにも声掛けてくるね!」
「あ、彼女達なら・・・」

制止の声を掛けようとしたアレスだったが、既にミャジの姿は扉の向こうへ消えた後だった。


「みなゆりちゃーん!」
「わっぷ!?ミャジさん!?」
「やほー報告があって来ちゃったよ~」

街中でその特徴的なプディンヘッドを見付けたミャジは、あろう事か後ろから飛び掛かる様に抱き付く。

「やっと大地の箱舟の運行再開の目処が立ったんだって!これでやっとヴェリナードへ向かえるよ!」

みなゆりの手を掴んで跳ねるミャジに、みなゆりは何かを思案する様に俯く。
不審に思ったミャジが動きを止めると、心組を終えた表情でみなゆりは顔を上げる。

「・・・ミャジさん。私、別のルートでヴェリナードを目指そうと思っているんです。」

決意を定めた力強い言葉。彼女の瞳には、新しい物に挑戦する輝きが宿っていた。



一陣。風が舞う。



しかしてジュレットの防衛は冒険者達の奮闘により終息を迎えた。


そして彼らは冒険者。一つの冒険が終われば、次の冒険に向かわずには居られない者たち。



旅立ちの刻が近付いていた。




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