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星辰の羅刹王

ミャジ

[ミャジ]

キャラID
: PH644-410
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 120

ライブカメラ画像

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ミャジの冒険日誌

2020-02-19 17:22:20.0 テーマ:その他

はぐれ天地雷鳴士~蒼天のソウラ二次創作③~




あの日以降、アタシとユウリはあの場所で何かと一緒に過ごしている。
最初こそ借りて来た猫の様に大人しかったユウリだったが、次第に会話も増え、少しづつ打ち解けて行った。
もっとも癖なのか性格なのか、口調は相変わらずのですます調。私の事もさん付けだけど。

『素直に言ってやれヨ。友達なんだからそんな堅苦しい言い回ししないで良いってヨォ!』
「ん?ユウリは友達って訳じゃ・・・」
『いや相棒マジかお前・・・』

デーモンロッドの呆れた様な言い草によく分からないがカチンと来たアタシは何時もの様にコイツで地面を何度も叩く。
最近ユウリと話してる時間が長いからか、こんなやり取りも久しぶりな気がして少しだけ顔が緩む。

ユウリの口調以外にも、何度か話をしてアイツの事が色々分かった事がある。

まず、極度の人見知りだって事。
今でこそ普通に会話をしているが、最初は声をかける度に驚かれ、会話をしようにも2、3言葉を交わせば沈黙する様な状態だった。

次に、伝説や英雄譚と言った話に造詣が深い。と言えば聞こえが良いが、あの食い付きぶりはちょっと怖い。いや結構怖かった。

そして彼女の出自。
ユウリの家は天地雷鳴士の家系だった。それも『陽衆』側の。

ただ、ユウリの両親はアイツを天地雷鳴士にするつもりは無いらしい。ユウリは両親の仕事に憧れているようだが、最近は特に強く反対され、望んでない職業の修行を強要されていると言っていた。初めて出会った日にあの場所で泣いていたのも、一人の心細さと理不尽な修行から来た物だったそうだ。

私の推測だが、ユウリの両親は陰衆と陽衆の内輪揉めにユウリが巻き込まれる可能性を危惧したのでは無いかと思っている。
その判断は正しい。数年前の天地の儀での一件以降陰衆の大半は陽衆の奴らを強く恨んでいる。
アタシが陽衆を恨む程陰衆に肩入れしていないのは天地の儀がアタシが拾われて間も無い頃の出来事だったからだ。
でも陽衆側からすれば、何時背後から襲われるかも分からない相手だ。だからでこそユウリの両親は天地雷鳴士と距離を置かせようと反対しているのだろう。

そこまで考えて、ふと最近ユウリの事ばかり考えて無いかと思い、いやいやと首を振る。これはあれだ陰衆に居ない同年代の奴が珍しいんだ。ヨイも同年代だけど立場が違うし。
心なしか頬が熱いのを感じながらいつもの場所へ歩を進める。
さて、今日は何をしようか。
何時もの場所に見えて来たユウリの背中に、アタシは声を掛けた。







その日は突然だった。
いや、思い返せば何処となく里の連中の目線が違ったのだろう。けど、十を少し過ぎた程度のアタシに他人の機微を感じ取るなど、到底無理な話だった。

「マシロ。あんたが陽衆の子供と会うてる言うのんは、調べが付いてます。」

ユウリと会う様になってしばらくした頃、突然連れて来られたそこは、ヨイと、隠れ里の重鎮が顔を揃えていた。

「それは・・・」
「ウチらと陽衆の関係。まさか知らへんなんて言いまへんな?」

有無を言わさぬヨイの口調。それは姉貴分としてではなく、あくまで陰衆の頭として、今相対してると言うことだろう。

反応を返せないアタシに、場の空気。特に陽衆を強く恨んでいる年寄り連中がピリついた空気を放ち出す。
でも、アタシは何も言い返せない。ユウリが陽衆の家族である事も、陰衆が陽衆をどう思っているのかも知った上で、アタシはユウリと遊んでいたんだ。

その日々を、嘘で誤魔化す事が、アタシには出来なかった。

「ッ・・・沙汰を下します。」

一瞬泣きそうな表情を浮かべかけたヨイ。
姉貴分に嫌な役割をさせてしまった罪悪感が胸をよぎる。

「マシロ。今日をもって、陰衆の天地雷鳴士を破門とする。今後里の地を踏む事は許しまへん。」


涙を流しそうになる。頭を下げ、下唇を噛んで押し留める。今涙を見せてしまったら、お役目をしっかりやったヨイの言葉に泥を塗ってしまう。
他の奴らはどうでも良い。でも、世話になった人にこれ以上迷惑をかける事だけは、なんとしてでも堪えねばと。

「解散とします。」

ヨイの一声で集まっていた重鎮連中は次々と退席していく。頭を下げたまま、アタシはそいつらの視線に耐え続けた。

「堪忍なマシロ。これ以上アンタを庇い立てしたら、アイツらも黙れへんかったんや。」
「ヨイが気にする事じゃ無いよ。遅かれ早かれ、アタシはここを出る事になってたと思う。」

2人だけになった室内で、ヨイはアタシの頭を撫でる。優しい姉貴分の最後の心遣いに、堪えてた涙が一筋頬を伝う。

「今日まで・・・ありがとうございました。」

震える声で礼を告げる。
ヨイだって陽衆は大嫌いだ。けど、アタシを撫でるその手は、そんな事関係なく、優しく、そして暖かかった。







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