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星辰の羅刹王

ミャジ

[ミャジ]

キャラID
: PH644-410
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 120

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ミャジの冒険日誌

2020-04-03 22:52:17.0 テーマ:その他

ネゴシエイターうりぽ~蒼天のソウラ二次創作①~



こちらは、蒼天のソウラの二次創作です。実際の漫画のシナリオ、キャラクターとは相違点や矛盾が有るかも知れませんが、ご理解の上お進み下さい。
使わせていただいた突入部隊の方で、不快感や修正点など有れば直ぐにご連絡下さい。可能な限り早く修正・削除等対応します。



ーーーーーーーーーーーーーーー



(騙されたポ!かんっぜんに騙されたポ!)

勧められた椅子の上で内心でひたすら騙されたと繰り返す。
大きな帽子と手が隠れる程ゆったりとした服。プクリポの女芸人『うりぽ』は絶賛頭を抱えていた。

(なーにが仲間を大切にする人達だポ!義に厚い人達だポ!どうみても・・・どうみても・・・)

何故内心で繰り返すのか?それも仕方無きこと。俯くうりぽの周囲。部屋の壁沿いには、『如何にも』なスーツかつ屈強な男達が後ろ手に手を組み、整然と並んでいるから。

(どう見ても自由業の方々じゃねーかポ!!)

オーグリード大陸の一角。とある組織のアジト。もとい事務所で、うりぽは一人内心で絶叫を上げるのだった。




「待たせてすまなかったな。」
「ポォ!?」

いよいようりぽが腹痛でも理由を付けて帰ろうか本気で検討し始めた頃、その人物はようやっと部屋に入室して来た。
目元はグラスで見えないが、オーガの中でも特に大きい長身。巌の様な顔と身体つきは、嫌でも殴られた時の衝撃を連想させる。
『ライオウ』それがこのオーガの名前。うりぽは彼の従える組織から、『離宮突撃部隊』の人員を借りる交渉のためこの場にやって来ていた。

「おいおい、こーんなちっこい娘相手に何ビシッとと並んどるんじゃい!交渉は儂だけで良いんじゃから、外出て飯でも食ってこいや。」
「は?いやしかし親分、一応は外部の人間なのに親分と二人きりと言うのは・・・」
「儂が娘っ子一人にどうこうされるとでもいうんか?」

出ろと言うライオウの指示に難色を示した部下達を、僅かなやり取りのみで黙殺する。義理堅いとは言え、甘い関係では無いことをありありと示すやり取りにうりぽは生唾を飲む。

(これを説得しろと!?りぽみたいなか弱い芸人に!?ギブせんせーは何を考えて送り出したポ!?)

内心慌てるうりぽを他所に話は進み、室内にはライオウとうりぽの二人のみが残る。自身を見詰める目線は減った筈なのにも関わらず先程よりも増した息苦しさに沈黙が部屋に落ちる。

「ウチの奴らが悪かった!さーて、仕事の話だったな。」
「そ、そうだポ!とっとと終わらせてズラか・・・と、兎も角真面目な話をするポ!」

沈黙を破った言葉に、鞄を漁るうりぽ。探すのはギブが作成したクエストの依頼書と作戦“目的”の書かれた書類。
だが、ライオウはうりぽのその動きを手で制する。

「要らねえ。大体の事は知ってる。お前の仲間であるドラゴンの嬢ちゃんを救う為に、魔族の拠点にカチコミかけようってクエストだろ?」
「ポ!?ななな、なんでアズの事まで知ってるポ!?」

驚くのも無理はない。公にヴェリナードが発布したクエストの説明には、海底の離宮を攻略する為の戦力募集と人命の奪還しか明記されていない。アズリアの正体をライオウが知っていると言う事実が、うりぽにとっては寝耳に水であった。

「自覚無いみたいだが、お前らのPT、最近じゃ結構有名人だぞ?情報通の冒険者なら何度か小耳に挟む程度にはな。」
「ポ!そーかそーかポ!未来の大芸人りぽ様を遂に世間が認めt「うんにゃ、そうじゃねえ。」ポポォ!?」

決めポーズを取ろうとするうりぽの言葉をライオウが遮る。
決め所を挫かれ盛大に床に転がるうりぽ。そんな彼女を尻目に、ライオウは指折り数えるように彼の言う『噂』を列挙する。

「お前ら『勇者ユルール』のPTと一緒にドルワームの事件に関わったろ?あそこら辺からだな。特に噂が出る様になったのは。」

他にも、ラッカランでのサーカスの騒動、グレン城襲撃と、次々に並べ立てる。

「そう言うわけでワシも部下を通してお前らの動向を探ってたっつー訳じゃい。」

予想街の展開に呆然としていたうりぽだったが、話が通っていると言う事を理解すると身を乗り出す。

「それじゃあ、りぽ達のクエストに協力してくれるポね!」

トントン拍子に話が進んだポーと、小躍りをするうりぽ。さっすがギブ先生はこうなる事も織り込み済みだったのかと思考したところで、うりぽの小さな肩をライオウがしっかりと掴む。

「な、なんだポ?」
「何か勘違いしてるみたいじゃい。」

掴んだ肩をそのまま下ろしうりぽを座らせる。

瞳の見えないサングラス越しでも分かる射抜くような視線と共に、ライオウはゆっくりと口を開く。


「良いか?俺達はこのクエストに部下を貸し出すつもりは・・・一切無い。」


任侠は、ハッキリとそう告げたのだった。


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