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星辰の羅刹王

ミャジ

[ミャジ]

キャラID
: PH644-410
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 120

ライブカメラ画像

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ミャジの冒険日誌

2020-06-10 17:35:44.0 テーマ:その他

漢四人、仁義なく、唯カードを出す~蒼天のソウラ二次創作①~




カラリと氷が涼やかな音色を奏でる。
酒場の卓上、琥珀色の酒に浮かぶ氷塊は、穏やかな酒宴であれば誰もが感嘆の息と共に酒を楽しむ最高の肴だっただろう。


そのグラスが置いてあるテーブルが、異様な熱気を孕んでいなければ・・・である。


「スペードのK。」
「お、助かるねぇ!スペードのAだ!」
「あめぇなガリクソン!ほれ、スペードの2だ」
「あうあうあう・・・」

次々とトランプのカードが卓上に出ては横へと掃けて行く。
一つの円卓を囲み、酒を嗜みつつカード遊びに興じているのは四人の男達だった。
彼らの表情には笑顔が浮かびつつもその瞳は要所で卓上の相手を出し抜いてやろうと鋭い輝きを放っている。

「ハッハッハ!これで俺はあがりだ!」
「ん、それは8切りだな。で俺も上がり。」
「かー!また三着かよ!」

細身のオーガ、人間の男性、そしてエルフの男性と次々に手札を使い切る。残されたオーガの男性は机に突っ伏して涙目だ。それだけで彼がどういった被害に遭ったかは明白だった。

「わり~なぁローリエ!こっちも酒代がかかってるからよ。」

酒も入り上機嫌でオーガの肩を叩くのは細身の方のオーガの男性『ダン』
彼らが真剣にカードと向き合っている理由は彼が語った通りであった。

“負けた奴が酒代奢り”

冒険者の懐事情という物は状況によって左右されやすい。特にここに居る4人は魔銃と言う未だに珍しい武器を扱う集団だった。
魔銃は戦闘の際に遠距離から一方的に攻撃出来る利点の代わりに一つ大きな欠点を抱えている。
殆どの魔銃は何かしらの魔法触媒。即ち“弾丸”を撃ち出して敵への攻撃とする。弾丸は使い切りであり、当然タダでは無い。

早い話、金食い虫でもあるのだ。

そんな武器を愛用し、研究する彼等が奢りのかかった勝負をすればどうなるか。それはメラゾーマを見るより明らか。
最初に言い出したダンを筆頭に、全員が全力で勝ちにかかる。
そうしてとばっちりを受けたのは、今も机に突っ伏したままのオーガの男性『ローリエ』だった。

「ま、ローリエはちっと優しすぎるな。」

肩を叩いたのはエルフの男性『ガリクソン』言動の優しさとは裏腹に面白い物を見たとばかりの悪戯小僧の様な笑顔付きだ。

彼の言う様に、ローリエと言う男性はオーガにしては珍しく、温厚かつのんびりとした性格だった。
だが、事カード勝負においてはそれは弱点となってしまう。
容赦の無い卓上の攻防において、ローリエは翻弄された。
消してローリエが弱い訳ではない。堅実なカードの捌き方は並のPTであれば大勝ちとは行かずとも安定して上位に食い込めたであろう。
が、今回は何処までも相手が悪かった。

的確に、手札を透かしているかの如く正確なカードを切る人間の男性『ルクラッド』
涼しい顔を崩さずに淡々とカードが手札から消えて行く、さながら魔法の様だ。その王道の姿勢は、言うなればオールラウンダー。
即ち、強敵である。

強いカードを次々と繰り出し、怒涛の連射で序盤に大きくリードを作る、インファイターの如き『ガリクソン』
言うまでも無く、強敵である。

時々で大技を狙おうとするきらいがある物の、今日のテーブルでは妙にヒキが良く、それでいてその大技を差し込む眼力も経験則が支えている、伏して一撃で仕留める姿は歴戦のスナイパーの如く。
『ダン』は今日も強敵である。


「これじゃ最後のゲームをするまでも無く勝負が決まってしまうな。」

魑魅魍魎の如き三人に囲まれ震えるローリエを見て、ルクラッドは呟く。
侮られたのかと目線を上げたローリエだったが、彼の視界に入ったのは薄く笑みを浮かべたガンマンの顔であった。

「ルクラッドさん・・・?」
「そこでだ、一つ提案がある。」

指を立てたルクラッドに、他の二人の視線も集まる。一々所作が絵になる人だなと、自分の立場も忘れて妙に感心するローリエだったが、次の一言で表情が固まる事となる。

「次の最下位が酒代を奢り。もしローリエが最下位だったら飯代も奢りってのはどうだ?」
「「乗ったぁ!」」
「ちょ、ええええええええええ!?」

最下位救済と同時に、チャンスを与える為のペナルティの追加。
とんでもない事を言い出したルクラッドにローリエは思わず悲鳴を上げる。

「どうした?最下位じゃ無ければ良いんだぞ?」
「ぐぬ・・・」

挑発する様なルクラッドの言葉と、どう返すか明らかに楽しんでいるダンとガリクソンの表情に、普段温厚な彼も少しばかり憤る。

「い、いーですよ!?やってやりますとも!」

勢いでその挑戦を受け入れる。そのままの勢いでカードを集め始めるローリエと、ええぞええぞとそれを囃し立てるダンとガリクソン。


熱気が増していく卓上で

ルクラッドは一人誰にも気付かれずに笑みを浮かべた。





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