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星辰の羅刹王

ミャジ

[ミャジ]

キャラID
: PH644-410
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 120

ライブカメラ画像

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ミャジの冒険日誌

2020-09-26 14:52:41.0 テーマ:その他

それぞれの二日間⑤【アダマス・フルート】~蒼天のソウラ二次創作~




駆ける。跳ぶ。飛ぶ。
様々な手段を駆使して、ウェディの男女が離宮の影を行く。
水底故に時間が歪む様な感覚に囚われる海底離宮だが、それでも確かに夜はやって来る。
眠気で思わず船を漕いでしまったリザードマンの死角を駆け抜け、僅かな間に敵の貯蔵庫と思われる建物を視界に収め、脳内の地図を更新する。
瞬く間にこれらの工程をやってのけた二人。
手短なハンドサインで相棒で有る女とやり取りをしたウェディの男は走り去る彼女とは別の方向へと跳び立つ。

間も無く日付が変わろうと言う水底の夜。
影の戦いはなおも静かに続いていた。





フルートとアダマス。先程別れた二人のウェディは、正しく影の主役とも言うべき働きを見せていた。
漆黒の外套と烏の面の様なレイヴンヘッドを身に纏ったフルートが向かうのは、海に面した外輪の方角。
予定された接触点“エンゲージポイント”へと、その姿に恥じぬ鳥の様な身軽さで離宮を踏破してゆく。
ギガンテスをも優に越えるであろう岩壁を岩肌を蹴る様に駆け上がったかと思えば、プクリポでも通らない様な細い渓谷を猫の様に通り抜ける。

城壁の上で巡回していた二人のリザードマンは僅かな空気の流れを鼻で感じ取り咄嗟に武器を構え振り向く。


“遅い”


既に振り下ろされたフルートの武器の峰がリザードマンの首筋を強烈に打ち据える。
一撃で意識を刈り取った敵には目もくれず、警笛を吹こうと動くもう一体に流れる様に蹴りを放つ。
瞬く間に警邏のリザードマンを無力化したフルートは、周囲に他の敵影が無い事を確認する。岩陰の方を少し長く見詰めたフルートだったが、次の瞬間には音を立てずに駆け出し、その背は僅かな間で伸び切ったリザードマン二人から遥か遠くへと消えて行った。


「見事なもんだな。」

感心した様に呟いたのはゴーグル越しの瞳が理知的な光を瞬かせているエルフの男性『フツキ』
偶然フルートの鮮やかな手並を隠れていた場所から見ていた彼とその相棒はその手腕に感嘆の息を溢した。
「しかもアイツこっちの方にも気付いてたっぽいなぁ。」

気配は消してた筈なのに。
そうボヤいたのはフツキの相棒である『マージン』黒いギンガムマフラーで口元こそ隠しているが、その口元はフルートの腕前への畏敬と対抗心が見え隠れしていた。

「だがあそこの見張りを倒してくれたのは助かった。次のポイントへはショートカット出来そうだな。」

言葉と共に駆け出す二人。
フルートとは別方向へ向かえど、その心の内。任務“クエスト”を突破する為に燃える心持ちは、負けず劣らず輝いていた。




フルートと別れたアダマスもまた、諜報と撹乱の為に離宮を駆け回っていた。
まるで飛ぶ様に足音一つ立てずに駆けていたアダマスが、ふと何かに気付いた様子で立ち止まる。
左目の『アクセルギア』を手早く操作し、暫し眼前の何も無い空間を凝視する。
暫くの間小さな歯車の音だけがアクセルギアから奏でられ、その音が止まると、アダマスはクルリと未練無く踵を返す。
手頃な岩場の影へと入ったアダマスは、足元に転がる小石を何気無く拾い上げると、先程まで彼女が見詰めていた空間の先へと放り投げる。
緩やかな放物線を描いて飛翔した小石は、その一線に突入すると同時に、まるで水面に映る月の様に揺れた。
ほんの一瞬、波紋が広がった何も無い空間。それを視認するや否や、アダマスは全速力でその場所から離脱しにかかる。

(詳しい事は分からないけど、やっぱり結界が張ってあったネー)

内心で呟きながら、誰が近くに来ていたか、覚えている限りの他の冒険者の行動を考える。
結界があると言う事は、その奥には『何かが』存在していると言う事。
一旦本来の予定を飛ばしてでも、その情報は共有するだけの価値がある。
近くにトーラ達が来ていた事を思い出したアダマスは、一先ずの目的地をそちらへと定め、離宮の暗がりへとその身を舞わせるのだった。







戦場における情報は時に命よりも重い。
一つの罠で、数千数万の軍隊が全滅する事だって当たり前の様に起こり得る。それが戦場の常だ。
冒険者達は離宮を駆ける。協力して、情報を伝え合い、撹乱し、罠を仕掛ける。
その働きが、目に見えて戦局を変える事は少ない。
それでも、その情報は確かに一歩歩を進める。
フルートが、アダマスが、冒険者達が地道に積み重ね、地図に残した足跡は次に踏み出す冒険者達の道を照らし出し、必ず進むべき道を示してくれる。



影に潜み、影を駆ける。
アダマスとフルートのみならず、多くの冒険者が静かに離宮を駆ける。
深々と夜が深まる海底で、今この時は間違いなく彼らが主役の時間であった。




進撃再開まで、あと36時間・・・


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