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星辰の羅刹王

ミャジ

[ミャジ]

キャラID
: PH644-410
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 120

ライブカメラ画像

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ミャジの冒険日誌

2021-02-03 14:23:01.0 テーマ:その他

闇鍋大会をしよう!【八杯目】~プチうちよそ企画~





「……あれ……?」

身悶えと痙攣をするカザネの横で、クックルーは不思議そうに首を傾げた。

「……何とも無いのかい?」
「あ、うん。普通に美味しかった。」

その威力を身をもって味わったラックシードが恐る恐る確認する。
確かに口に含んだものは茸だった筈だが、体に一切の異常は無い。それどころか、世界樹の葉のエキスのお陰で食後感がスッキリしていると感じる程だ。

「もしかして、耐性の装備か何か着込んでる?」
「……あっ!」

アヤタチバナの指摘で思い出した様子でクックルーは指輪を一つ外す。それは、何とも趣味の悪いデザインながら、冒険者達にとっては見慣れたアイテムだった。

「破毒のリングだね」

いももちも得心がいったのか膝を叩いて笑みを浮かべる。
破毒のリングとは、文字通り装備者に毒に対する耐性を与える指輪であり、比較的手に入り易い事もあって、冒険者には馴染みのアクセサリであった。

「毒耐性でどうこうなるんですか……いよいよ訳がわからないですね……」

息も絶え絶えで起き上がったカザネがクックルーに恨めしげな視線を送りながらそう零す。

「とんでもない物が生まれてしまったみたいだな?」
1個の指輪を囲って話をしていた面々に声を掛けたのは心底嫌そうな顔をしたロスウィードだ。彼の右手はジタバタともがくミャジの襟首をしっかりと捕まえていた。

「その、それは?」

気不味そうにミャジを指差したラックシードに、ため息を吐く。
掴んでいたミャジを片手で無造作に放り投げると、しかめ面のまま言葉を吐いた。

「その危険物を見て全速力で逃げようとしたから捕まえただけだ」

指差したのは言うまでも無く机の中心で湯気を上げる鍋。
遠目から一部始終が見えていた主催者二人は、片や逃走を選び、片方は諦めの境地で席に着く事を選んだのだった。

「様子を見るに、毒耐性でどうにかなったのだろう?なら、私にいい考えが有るのだが」

楽しそうにそう提案するロスウィードの笑顔に薄ら寒い物を感じて同席していた面々は顔を引き攣らせる。
「そんなに怖がる事は無いさ。我々冒険者なら知ってるだろう?悪い状態から守るのは何も装備ばかりでは無いと」

顎でしゃくった先に居たのは、解放された事でそろりと逃げ出そうとしていたミャジの背中。その背に背負われる『弓』であった。

「……確保ぉ!」

ラックシードの号令一下、冒険者達は彼女を捕らえるため飛びかかった。


 ◇ ◇ ◇


「お姉さ~ん!こっち効果切れちゃったよ~」
「ヒィ……ヒィ……!」

息も絶え絶えなミャジが、気の抜ける声と共に弓を天井近くに撃ち上げる。ポップな音と共に降り注いだ光が、鍋をつつく冒険者達を護るように瞬く。
『弓聖の守り星』
例え邪神の呪いだろうと問答無用で掻き消す弓使いの技。
ロスウィードが提示した作戦は至ってシンプル。鍋を完食するまでひたすらミャジがコレを撃ち続ける。それだけ。普通であれば状態異常を一回防いだら消えてしまう効果だとか、連続使用する事が出来なかった気もするが、それはそれである。

「うーん。仕事を気にせず噛み締める食事ってのは良いもんだね」

そう言ってバランスパスタの麺を啜るアヤタチバナは、普段困った師匠に振り回されているからかひどく上機嫌だ。
毒を喰らったラックシードとカザネはその有り難みを噛み締めるように何度も頷く。

「毒さえ無ければ本当にただ美味しいお鍋ですね。このいももち等良く出汁が染みていて……」
「私は完成品のバランスパスタを持ち込んだんですけど、案外合うものですね~」

それぞれ持って来た食材を一つ一つ味わう。中でも世界樹の葉は、食事として食べることは中々出来ないと、他の食材より早く消えて行く。

「この肉団子もよく出来てるな。胡椒がいいスパイスになっている」

クックルー特製の肉団子は出汁と肉汁が噛めば噛む程じゅわじゅわと溢れてくる。これで出汁が毒じゃ無ければと言う事実は決して口には出さない本人の弁である。

「あ、あの~私も食べたいなぁ~なんて……」

肩で息をしながら何とか片手を挙げたミャジが小鹿の様に震えながら申告する。狙撃がメインの彼女のスタイルは、何度も何度も弓を射ることは想定してない。早い話、スタミナが無い。

「なに、先程まで満腹だ何だと騒いでいただろう?遠慮せずに食後の運動に励むと良い」

しかし、ロスウィードの容赦のない指摘に、一度逃げ出した後ろめたさも手伝いぐうの音も出なくなる。そうして、渋々と言った様子で再び弓を番えた。

毒を喰らわらば皿まで。
一歩でも引いた人間に、本当の美味は訪れないのだ。


八杯目目総評:シャキシャキと歯応えがある世界樹の葉と肉団子やパスタ等味が濃いめの食材との組み合わせが非常に美味だった。





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