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星辰の羅刹王

ミャジ

[ミャジ]

キャラID
: PH644-410
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 120

ライブカメラ画像

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ミャジの冒険日誌

2021-02-18 19:04:46.0 テーマ:その他

闇鍋大会をしよう!【九杯目】~プチうちよそ企画~




料理を評価する要素を聞いた時、殆どの人は真っ先に「味」と答えるだろう。
だが、さらに踏み込めば料理には他にも重要な要素が多数存在する。

例えば「見た目」あるいは盛り付けの優美さと言っても良いだろう。一流の料理であったとしても、ぐちゃぐちゃに盛り付けられてしまっては食べる気も失せると言うもの。

眼前の鍋を見て、エルフの少年『ディンロエア』は柄にもなくそんな事を考えていた……



ーーー闇鍋大会をしよう!【九杯目】ーーー




参加メンバー&持ち込み食材

ディンロエア “美味しいミルク ゴージャスクッキー”
リュぜラム “アクロバットケーキ”
ネコギシ “うどん10玉”
ルクレツィア “ビックリトマト”
テルキ “炭酸水”







甘い。只ひたすらに甘い。
この机へと飛ばされた面々の包み隠さぬ感想であった。
蓋を開けた瞬間吹き上がるバニラエッセンスの甘い香り。重なる様に出汁の柔らかな香りも漂うのがある種の不気味さを醸し出す。
覗き込めば揺れるケーキのスポンジと、今にも崩れ落ちそうなゴージャスクッキーが視界に映り込む。
美味しいミルクと煮崩れするほど煮込まれた大きなビックリトマトが白と赤のコントラストを描き出す。
ダメ押しに煮込まれる具材の端端やスープの底からゆらゆらと揺れるうどんの麺がさながらしびれくらげの触手が如く蠢く。

「あやや~」
「これは……食い物なのか……?」

言葉を絞り出したのは原始獣のコートを羽織ったエルフの少年『ディンロエア』
ポヤポヤと鍋を眺めていたエルフの女性『ルクレツィア』に恐る恐る確認を取る。

「そ~ですね~トマトさんが一杯でとっても美味しそうですね~」

ルクレツィアはのんびりとそんな感想を語る。この惨状を見てそう言える豪胆さに他の机の面々は頼もしさと空恐ろしさを同時に覚えた。

「そうだよなお嬢さん!こんなに真っ赤で甘い匂いがして……して……」

美人を前に良いところを見せようとしてか、便乗しに行ったエルフの男性『リュゼラム』の言葉尻は、その鍋の惨状を見て虚しくも霧散する。

「ある意味人が作った物の方が、怪奇現象よりよっぽどホラーだよね」

群青と橙色で染め上げられたボディスーツを纏ったドワーフの男『ネコギシ』は自身が経験したどんな超常現象より恐ろしく感じるそれを見てから笑いを浮かべる。

「思うにだが!」

煙立つ鍋を前に尻込みしていた四人に、力強く声を上げたのは真っ赤に染め上げたカテドラルローブを羽織る人間の男性『テルキ』
無駄に綺麗な歯並びを光らせ、いつもと同じく自信満々で語るその姿はいっそ清々しさを感じさせる。

「この素晴らしい鍋を前にそんな風に感じるのは、香りが足りてないからじゃないかね?」

言うが早いか、言い切ったテルキの手には小さな葉っぱが摘まれている。
他の冒険者達が静止する間も無くテルキがその葉っぱを鍋の上で揉み散らすと、手早く蓋を閉じてしまう。
「ちょ!?何入れたんだ!?」

瞬く間の出来事に停止していたリュぜラムが慌ててテルキの肩を揺さぶり説明を要求する。

「安心したまえ!すぐに分かるとも!」

加熱された事によりゴトゴトと揺れ動く蓋はそのまま他の面々の不安を代弁するかの様。
湿度の高いテルキの笑みが相まって魔術の実験と見間違うその様子は、テルキが鍋の蓋に手を伸ばした事で終わりを告げる。

「さあご開帳と……うわちゃぁ!?熱い!鍋の蓋アツゥイ!」

あろう事か素手で直接蓋に触れたテルキが悲鳴を上げ、真っ赤になった掌を息を吹きかけて冷ます。

「そりゃ、こんだけ熱された鍋の蓋なんか触ればそうもなるよ……はい」

苦笑を浮かべたネコギシが何でもない様に鍋の蓋を開く。熱さを一切感じていなさそうな……否、実際に感じていないのだ。
高性能なボディスーツは手に伝わる熱を完璧に遮断していた。

「むう……良いスーツじゃないか……っと、見たまえ諸君!」

一瞬羨ましそうにネコギシの装備を眺めたテルキだったが、立ち直りも早く掌で鍋の方を示す。
鍋の方から噴き上がる香りが鼻腔へと叩き付けられる。
甘ったるいバニラエッセンス香りの中に、清涼感溢れる風鈴の様に落ち着いた香りがしっかりと存在した。
「あら~?この香りはミントでしょうか~?」

頬に手を添えたルクレツィアがうっとりとその香りを堪能する。

「そうとも!甘味を引き締める清涼剤!香水にも多用されるミントだとも!」

ドヤ顔がなんとも腹立たしく感じるのは彼の一種の人徳だろうか?
しかし、バニラとミントのハーモニーはスイーツへの期待をコレでもかと刺激する。

「…ま、まあ、出来た物を粗末にするのも難だし、食ってみるとするか!」

口ではそんな言葉を吐くリュゼラムを筆頭に、机の面々は鍋の具材を頬張った……!


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