第26話「いにしえの魔神」
以前からセントシュタイン城の井戸で作業をしているあらくれ者の仕事を手伝っていたリリィ。
井戸の底の壁に亀裂があり奥に道があるようですが、リリィが手に入れて来た銀のつるはしで掘り進めてようやく先へ進む事ができるようになりました。
あらくれと一緒に地下道を進むと奥には物々しい部屋があり、厳重に封印された棺桶があったから只事ではありません。
取り急ぎ王様へ報告すると先日の薬の件の話に繋がり、あの後悪夢で封印された棺桶のある部屋を見たと言われます。
さらに封印を解けば帝国の脅威から王国を守ってやると囁かれたそうで、王様に頼まれ棺を調べる事となるリリィです。
リリィが棺の部屋に辿り着くと、そこには兵士から知らせを聞いたフィオーネ姫が先に居ました。
どうやら王家の紋章が入った本に指輪と棺の事が書かれていたようで、その正体に姫は気付いていて一人思い悩んでいた模様。
王国の行く末を嘆いてリリィに逃げるよう告げるフィオーネですが、そこに王様が追い付いて来て真相を問い質します。
するとフィオーネの態度が急に豹変し、指輪を使って棺の封印を解いてしまうから驚きです。
それにより棺の中からいにしえの魔神が復活し、その者こそが王様に悪夢を見せていた張本人だと判明します。
そしてフィオーネは全ての真相を話し、かつてガナン帝国の侵略から逃れるために当時のセントシュタイン王が魔神に生贄を捧げて撃退して貰ったと告白。
その生贄というのがなんとルディアノ王国の民の命だったというから衝撃でした!
セントシュタイン王家が自国を守る為にルディアノを魔神に売ったという事実に姫も怒り心頭の様子で、今度はルディアノの為にセントシュタインが命を捧げる番だと王様へ宣言。
ルディアノ国民を生き返らせるよう願うフィオーネですが、いにしえの魔神はそれを嘲笑い断るから姫も戸惑います。
というのも魔神は願いを叶えた後に嵌められて封印されてしまったようで、300年間棺に閉じ込めていたセントシュタイン王家を憎んでいる様子。
そもそも妖女イシュダルも魔神の配下の者だったそうで、最初から両王国も帝国も滅ぼすつもりだったと判明しフィオーネもショックを受けてました。
セントシュタイン王国を滅ぼそうと襲い掛かって来るいにしえの魔神に対抗するリリィ達。
人間を憎みながらもめぐみんやダクネスの美しさにやたらと見惚れてしまう魔神に拍子抜けしつつ、激闘を制して無事討伐する事に成功します。
お城に戻ったリリィと王様はフィオーネ姫から改めて話を聞かされ、例の手記には魔神を召喚して帝国の脅威から逃れようとした経緯が書かれてあったと知ります。
メリア姫の指輪は魔神の力を恐れた王家が棺に封じる際に使った鍵だったようで、セントシュタインがルディアノの民の命を犠牲に生き延びたという事実にフィオーネは絶望した模様。
愛する黒騎士と引き裂かれ、嫁いだ先で祖国を滅ぼされ、更には魔神を封印した指輪を託されたメリア姫の気持ちを思ってセントシュタイン王国を憎んでしまい、魔神を復活させて滅ぼそうとしたと白状します。
それを聞いて王様は姫を叱りつけ、そんな事をしてもメリア姫は喜ぶはずがないと言います。
先祖の罪を認た上で償いをする事こそが王家の務めとし、“ルディアノへ帰ろう団”を国全体で盛り上げてルディアノ王国を復興させる事を宣言する父を見て考えを改めるフィオーネでした。
復興への道のりはまだ始まったばかりですが、全てを受け入れて前へ進もうとする姫様達を見て一安心し次の冒険へと向かうリリィです。
数百年前ならまだしも数万年前とかいまいちピンと来ないね