最終話「竜もどきの涙」
ラテーナそっくりの女性を探すリリィはベクセリアの北にある塔に辿り着きます。
そこはアルマの塔と呼ばれており、竜に似た姿の魔獣アルマトラが住んでいるそうです。
入り口に居たスライムの話によるとアルマトラはもう300年も眠ったまま目を覚ましてない模様。
眠る前のアルマトラはとある天使と仲良くしている女の子を心配していたそうで、不安が的中してその子が事件に巻き込まれた後、傷付いた彼女をこの塔に連れて来たとスライムは語ります。
ずっと眠ったままのアルマトラを心配するスライムは自分を塔の天辺まで連れて行って欲しいとお願いし、それを引き受けるリリィです。
塔を登っていくと最上階の上空に巣があり、そこには眠っている魔獣アルマトラの姿がありました。(キマイラロードにしか見えないけど)
スライムが必死に呼びかけて起こそうとしますがアルマトラは一向に起きる気配がありません。
アルマトラは眠りにつく前に助けた女性ラテーナを連れてガナン帝国城に行ったそうですが、帰って来た時は彼女の姿は無くアルマトラの様子もおかしかった模様。
スライムにアルマトラの目を覚ます方法を探して欲しいと言われ、今度はガナン帝国城へ向かう事になります。
ガナン帝国城に着くと幽霊の帝国兵士が300年前に起きた出来事を語り始めます。
話によると天使エルギオスを捕らえた後、ラテーナが魔獣アルマトラの背に乗ってやって来て彼を助けようとしたようです。
そして今またラテーナそっくりの女性が閉ざされた牢獄へ向かったとの事。
リリィが地下の牢獄へ入ろうとすると今度は幽霊の大臣が語り出し、300年前にラテーナに協力してエルギオスを助けようとした人々が居たと分かります。
天使を捕らえるという大罪にガナン帝国の民も反対していたようですが、皇帝はそれを許さず反乱分子として全員処分したようです。
ラテーナは牢獄の先で帝国兵の手に掛かり命を落としたそうで、天使を救い出せず死んでいったラテーナを憐れんで竜もどきの魔獣が一粒の涙を落とした模様。
それが“竜のなみだ”となり、エルギオスの魔力を一時的に解き放ったそうな。
しかしエルギオスの心は既に深い憎悪に蝕まれており、その力で帝国城をそこに住む人々諸共焼き尽くし、この地を草木も生えぬ荒野へ変えたと判明します。
道中でアルマトラの記憶が脳裏に流れ込んで来、ラテーナの最期を看取る彼の光景を目撃するリリィ。
ラテーナは最期までエルギオスを想っており、何百年経とうと“竜のなみだ”を見つけて彼を救い出すと誓って息を引き取った様子・・・。
皮肉にもラテーナの死こそが竜もどきの涙を誘い、“竜のなみだ”を生み出したと分かります。
ラテーナが息を引き取った場所に落ちていた“竜のなみだ”を拾ったリリィは再びアルマの塔へ。
“竜のなみだ”はアルマトラの力の源のようで、それを傷付いた魔獣に返してあげます。
力を取り戻して目を覚ますアルマトラですが、ラテーナの命を奪った人間が今でも許せないようでリリィ達に憎しみをぶつけて来ます。
怒りに身を任せ襲い掛かって来るアルマトラを迎え撃ち、殺さない程度に痛めつけておとなしくさせるリリィ達。
冷静さを取り戻したアルマトラはリリィの事を夢の中からずっと見ていたと言います。
それは人間の娘が“竜のなみだ”を探して長い旅を続け、ガナン帝国で命を落とすまでの夢との事。
その夢はいつしか現実に影響を与えるようになり、リリィがグビアナ城下町で会ったラテーナそっくりの女性はアルマトラが見ていた夢の具現化だったと判明します。
もっともアルマトラは星ふぶきの夜にラテーナがエルギオスを救い出せた事を既に知っており、それが全てリリィのお陰だと見抜いている様子。
ラテーナ達を救ってくれた事を感謝し、いつまでもリリィの事を見守っているとお礼を述べるアルマトラです。
これにて全ての追加ストーリーをクリアしたリリィ。
今しばらくは一休みとなりますが、彼女の冒険はこれから先も続いて行きます。
例えそれが数万年の時が流れようとも・・・。
To be continued to DRAGON QUEST X.
最後まで読んでくれてありがとう!