あやねの冒険日誌

ラピスとリルチェラが持ってきた「天空の花嫁」という本。２人は読んでみましたが「ソラニ、クセシ、アリ、キシカ、イア、タァ、シンパッ、ケウ…」と字が難しくて、さっぱりな様子だったので、私が代わりに読むことにしました。

はるか昔、エル子とのイチャイチャライフを妨害されたアンラッキーな魔剣士が、人間を犯人だと逆恨みし、究極の生命体に進化して復讐をしようとします。しかし、その野望はエメラルドグリーン色のレオタードに身を包んだ勇者が、家庭を顧みずに武器探しに明け暮れたメタボ商人、カジノ通いに没頭して破産寸前だった踊り娘、可憐な姫を物陰から眺めては息を荒げてニヤける変態僧侶等と共に打ち砕きます。
それから数百年、広大な大地を旅する親子がいました。%PICID-471755005%こちらのハゲおやじがその父親で、名はパパス。ごろつくとホーリーフラッシュで戦います。
「リュカよ、もうすぐ拠点に着くからな」

%PICID-471754466%拠点に着くとイケメン召使いのサンチョがズッシリゾット、オーガニックサラダ、マックシェイクを用意して待っていました。
「おかえりなさいませ」
「おいしそうだね、サンチョ」
「はい、旦那様と坊っちゃんがお疲れと思い、腕を振るいました。さらにもう一つ、跳んでサイタマという所まで行って、いがまんじゅうも買ってきました」
３人は食事を済ませました。
「リュカや、お父さんはサンチョと大事なお話があるから、隣の家のビアンカちゃんと遊んでおいで」
%PICID-471755029%「わ、わたし、ビアンカ…いっしょに、遊ぼ…」
リュカとビアンカはシャボン玉、ピーヒャラ笛、バトエン、ウルベアめんこ、ネコあつめなどをして遊びました。
翌日、ビアンカは家庭の事情で遠くに引っ越しました。パパスは「妖精の国で遊んできた！」とうわ言を口にするので、心配したサンチョがパパスをベッドにワイヤーマンを用いて縛り付けました。
%PICID-471755127%数日後、パパスたちが拠点としていた村に魔物の群れが現れました。その首領はゲマ。
「この村に天空の勇者の子孫がいるそうです。見つけなさい！」
「やめろー！」
パパスがゲマに立ち向かいました。しかし
「ぬわ～～～～！」
「旦那様ー！」
パパスはいきたえました。
「よくも旦那様を！」
一足遅れてサンチョが来ました。
「おや、先程のおっさんより素晴らしい戦闘力のようですね。部下に欲しいです。」
サンチョはミラクルスピアでゲマを何度も突きますが、全くダメージが入りません。
「くそ、こうなったら…」
サンチョは必殺技の秘槍ハーケンディストールを放ちますが、ゲマはノーダメージでした。
「なかなか楽しくて残念ですが、そろそろトドメを刺させていただきます。」
そこにブラックベジターやおばけトマトに追いかけられたリュカが現れました。
「坊っちゃん！逃げてください！」
「おや、これはこれは」
ゲマはリュカを捕まえました。
「あなたを今殺すより、あなたがさぞかし大事にしているこの子を連れ去った方が、絶望にひしがれているあなたを見続けられそうで楽しめます」
「坊っちゃん！」
「ルーラ！」
ゲマはリュカを連れ去ります。
サンチョはパパスの敵討ちとリュカの捜索のたむに旅立ちます。

そして、８年の時が過ぎました。

次章につづく